タイヤのキズ補修してる?刺さった小石の除去と穴埋め方法について

タイヤ傷補修『小石の除去と穴埋め方法』イメージ01

ミニベロや折り畳み自転車に代表される小径車はタイヤの消耗が激しいといわれます。

使用する製品にもよりますが、ロードバイクのタイヤ寿命は3000~5000kmといわれているので、回転数が多くなる小径車では単純に考えてそれよりも短い寿命ということになるでしょうか?

私は折り畳みミニベロのKHS F-20Rを三年ほど愛用していますが、最初のタイヤ交換は購入後丸二年経過した頃で、走行距離は少なく見積もっても4000kmくらいだったと思います。

KHSの標準タイヤが予想外に丈夫だったこともありますが、前後ローテーションであと1000kmくらいは頑張れたかもしれませんね。

そんな経験から、ミニベロのタイヤは寿命が短いぞ!といった定説には半信半疑だった訳ですが、交換後のタイヤ SCHWALBE ONE 20×1.00(25-451)の消耗が思いのほか激しく、使用一年未満で前後ローテションする羽目になりました。

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ようやく『古き言い伝えはまことであった…』と合点がいったのですが、前後ローテーションの際に、タイヤのトレッド面の減り以上に気になったのが、タイヤに深々と突き刺さっている小石の存在でした。

交換前のタイヤでは見られなかった症状だけに、どうしよう…と多少悩みはしたものの、ロードバイクでは頻繁に起こる現象らしく、対処方法も小石を取り除いてからゴム用接着剤などで穴埋めするといったシンプルなものです。

ガチなロード乗りは、帰宅後に必ずタイヤまわりチェックするそうですが、この方法を知って以来、私もタイヤの延命とパンク予防を兼ねて定期的にミニベロのトレッド面をチェックする習慣が身に付きました。

さて、前置きが長くなりましたが、今回はゴム用接着剤や靴底補修剤を使ったタイヤのキズ補修&穴埋め方法について、簡単に説明してみたいと思います。

どれがオススメ?『靴底補修剤』でタイヤを延命しよう

タイヤ傷補修『小石の除去と穴埋め方法』イメージ02

冒頭でも触れたように、タイヤのキズ補修や穴埋めには市販の『多用途接着剤』や『靴底補修剤』が便利に使えます。

画像左の『SHOE GOO/シューグー』、画像中央の『セメダイン シューズドクターN』あたりが代表的な製品ですが、画像右の超多用途接着剤『セメダイン スーパーX』でも同様の効果が得られます。

どの製品にもカラーバリエーションがあり、タイヤに使うならブラックが一押しですが、補修後すぐに汚れてしまう部分なので、クリアタイプを選んでもそれほど違いはありません。

私は前回の補修でシューグーを使いましたが、今回は使いやすさや効果の違いが知りたかったので、あえてセメダイン スーパーXを購入することにしました。

後述しますが、見た目を変えずピンポイントで穴埋めしたいなら『セメダイン スーパーX』、多少目立っても穴埋めと同時に周辺部分の肉盛りもしたいなら『シューグー』や『シューズドクターN』などの靴底補修剤がオススメでしょうか。

因みに手持ちのシューグーは大容量なので、本来の用途である靴底補修にもガンガン使えて便利ですね、二年前に諦め半分で補修したお気に入りのトレッキングシューズが未だに使えているくらいです。

タイヤに刺さった小石の除去&穴埋補修の方法

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今回使用するセメダイン スーパーXは一番小さい20mlサイズです、超多用途接着剤なので大容量タイプを購入しても無駄にならないと思いますが、タイヤの穴埋めだけに使うならこのサイズでも十分ですね。

硬化した後はゴム状弾性体になりショックを吸収し、乾燥しても肉やせしづらい特徴があります、流石に摩耗に関しては靴底補修剤に劣りますが、性質はかなり似通ています。

タイヤ傷補修『小石の除去と穴埋め方法』イメージ04

説明書きを読む限り24~48時間で実用強度に達し、この辺りも靴底修理剤とほぼ同じ内容でした。しっかりと肉盛りしたい場合は24時間後に重ね盛りをするのが良さそうです。

タイヤ傷補修『小石の除去と穴埋め方法』イメージ05

プラスチック製のヘラが付属しているので、接着剤として表面に延ばしたり、盛ってから形を整えたりするのに重宝します。

因みに、シューグーにもガ〇ガリ君の木棒みたいなヘラが付属しています、なんで木製?と奇妙に思いましたが、シューグーはヘラを水に浸しながら肉盛りするので、プラ製よりも保水しやすい木製の方が都合が良いのかも知れません。

タイヤ傷補修『小石の除去と穴埋め方法』イメージ09

フロントタイヤには、前回シューグーで補修した部分が二箇所あります。

確認してみると一番深かった穴は今でもしっかりと塞がれていました、肉盛りでポッコリしていた部分が削れていますが、トレッド面との一体感は増していますね。

タイヤ傷補修『小石の除去と穴埋め方法』イメージ10

もう一箇所の部分は肉盛り部分が完全に摩耗で失われ、穴埋め部分だけが辛うじて維持されていました。この部分は古い補修部分を剥がして、もう一度穴埋めしてあげる必要があります。

前述した一箇所目の摩耗が進行すると、こういった感じになるのかも知れませんね、靴底補修剤は接着剤ではありませんから、繋ぎになる肉盛り部分の有無は重要なポイントです。

タイヤ傷補修『小石の除去と穴埋め方法』イメージ11

続いて、フロントよりも消耗の激しいリアタイヤをチェックしてみると、トレッド面に減りは見られるものの、幸い小石は一箇所しか刺さっていませんでした。

小石は爪楊枝で丁寧にほじくり出します、形状的にはマイナスの精密ドライバーが最適ですが、鋭利過ぎてパンク防止のプロテクション層を傷付けてしまう恐れがあるため、爪楊枝か細目の六角レンチを使うのが無難です。

他にも、シールドベアリング用のシールピックツールやステンレス製の耳かきなどでも代用できますが、自動車用のタイヤストーンリムーバーはサイズ的に不向きなので注意しましょう。

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細かい部分を含めて五箇所ほど肉盛り&穴埋めすることになりましたが、摩耗で穴埋め部分が取れ掛かっている旧補修跡を例にして作業を進めてみます。

因みに、爪で強く引っかいただけで穴埋めがポロリと取れたので、結構ギリギリでしたね。

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初めて接着剤で穴埋めしてみましたが、靴底補修剤よりも粘度が低く扱いやすいせいか、妙に作業が捗ります。

靴底補修剤はハミガキ剤よりも硬く、しつこく糸を引くくらいの粘度でしたが、こちらはハミガキ剤よりも若干柔らかく糸も引きませんね、ハンドクリームっぽい質感でしょうか。

重ね盛り前提で一回目は穴をしっかりと埋めるように塗り込みました。接着剤の性質上、過度な肉やせはしないと思いますが、ちょっとだけ凹んだ赤矢印の部分は念入りに肉盛りします。

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実際は8時間くらいで大丈夫ですが、24時間後に重ねるように再度肉盛りをして完成です。

ご覧の通り、表面に光沢のある仕上がりになるので48時間後の実用強度になったら、軽くサンドペーパーでやすって質感を馴染ませてあげるのも良いですね。

硬化・乾燥までに最低でも24時間、重ね盛りで48時間以上必要になりますから、雨などで自転車に乗れないときに作業するのがオススメです。

多用途接着剤でも靴底補修剤でも、肉盛り部分は走っていると勝手に削れて成形されますから、仕上がりの出来不出来にあまり神経質になる必要はありません、そこが気になる方は素直にタイヤを新調しましょう。

まとめ

前回はシューグー、今回はセメダイン スーパーXを使ってタイヤのキズ補修をしてみましたが、シューグーはしっかりと補修できる肉盛り向き、スーパーXは耐久性よりも見た目を重視した穴埋め向きな使い勝手でした。

完全乾燥後の硬さは靴底補修剤の方が上なので、タイヤの寿命を延ばすのが目的ならシューグーかシューズドクターN、再発防止やちょっとした穴埋めが目的ならスーパーXといった使い分けになると思います。

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素直にタイヤを交換しても良かったのですが、お気に入りの451ホイール用のSCHWALBE ONEが廃番になり、同じタイヤを選べないのが残念でなりません。

次のタイヤはパナレーサーのミニッツタフあたりを予定していますが、せめて来春くらいまでは今のタイヤを使い倒したい所でしょうか。

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