ミニベロや折り畳み自転車などの小径車は、一般的な自転車よりもタイヤの消耗が激しく、寿命が短いと言われています。
タイヤが小さいが故に同じ距離を走っても回転数が多い分だけタイヤの減りが早く、愛車のミニベロも三年目に突入するにあたり、リアタイヤに傷や摩耗が目立つようになってきました。
走行距離は4000kmほどで、予想していたよりは長持ちしたかな?と言うのが素直な感想。
減りの少ないフロントタイヤと入れ替えれば、あと1000kmくらいは頑張ってくれそうですが、久々にミニベロに手を加える良い機会なので、思い切ってタイヤ交換してみる事にします。
【追記】2019年にシュワルベワンの一部が廃番になっています、詳細は記事末にてご確認ください。
ミニベロ最速の20インチタイヤ『シュワルベワン/SCHWALBE ONE』を試してみる
私の所有するミニベロ、KHS『F-20R』には406ホイールではなく少しだけ径の大きい451ホイールが採用されています。
タイヤは納車時からそのままで、製品名はINNOVA 20×1 1/8(28-451)というKHSのオリジナル。
太さは28cと表記したほうがわかりやすいですが、ミニベロを生活の足として活用している私には、危なげなく扱える丁度良いサイズ感でした。
当初は評判の良いSCHWALBE DURANO/シュワルベ デュラノ 20×1 1/8(28-451) に交換する予定でしたが、このタイミングでミニベロ最速タイヤと名高いSCHWALBE ONE/シュワルベワンがリニューアルされたことを知ります。
前々から気になっていたタイヤですが、以前のサイズは23cと私の用途には適さないデリケート過ぎる仕様。
ところがリニューアルにより20×1.00(25-451)の25c相当となり、十分に実用範囲に入ってきました。
多少不安は残るもののミニベロ最速タイヤの魅力には抗えず、今回は思い切ってSCHWALBE ONE /シュワルベワン 20×1.00(25-451)を試してみることに。
因みに、25cのシュワルベワンも28cのデュラノも、406ホイール用がしっかりとラインナップされいるので20インチのミニベロになら殆どの車種に使用可能です。
今回注文したのはタイヤ二本と予備を含むチューブ三本で、国内と海外の価格差があまりなかったのでトラブルの少ない国内通販を利用しました。
とは言え、このシュワルベワンはミニベロタイヤとは思えないほど高価で、前述したデュラノのおよそ2倍のお値段です。
少しでも出費を抑えるためにチューブの使いまわしも考えましたが、25cのシュワルベワンには7B-SVという20×0.90/1.10(451)用チューブを使うのが定石。
予備用も含めて今まで使用していた451用チューブ四本は、残念ながらお蔵入りになりました。
重量はフォールディングビードのタイヤが181g、チューブが82g。
日ごろファットバイクの軽量化に勤しんでいる私にとって、なかなか衝撃的な数値です。
ファットバイクは軽量タイヤでも一本1kg、軽量チューブでも400g前後と激重ですから無理もありません。
シュワルベワンに交換するために今までのタイヤを外してみると、驚いたことにワイヤービードです。
試しに計量してみると、タイヤが293g、チューブが103gでした。
今回のタイヤ交換で、影響の大きい足まわりが一気に264gも軽くなるという予想外の結果に。
肝心のシュワルベワンの取付けですが、特にビードがはまりづらいということも無く、タイヤレバーで難なく装着できました。
タイヤの空気圧は今まで7.5barが上限でしたが、シュワルベワンは上限9.0barとロードバイク並みの高圧さ。
不慣れなせいか、フロアポンプでも上限一杯までポンピングするのに少し苦労させられます。
ミニベロの平均時速が2kmアップする?『シュワルベワン』で実走してみた
さて、ミニベロのタイヤを虎の子のシュワルベワンに交換してみたものの、四月にも関わらず寒の戻りでコンディションは今一つ。
好天のタイミングを見計らって走り慣れた40kmのコースを流してみると、出だしからハッキリとわかるくらい走りが違います。
タイヤ自体の転がりが良い事はもちろんですが、足まわりの軽量化が加味されてる事もあり、リアならギア1枚分以上は確実に漕ぎが軽いですね。
ミニベロはマメにクランクを回さないと速度維持が難しいのですが、シュワルベワンは評判通りの転がり具合で、今までならペダリングを止めると自然に減速していた距離でも、スルスルと進み続けてくれます。
タイヤ幅が25c相当になり空気圧も9.0barになったことで、乗り心地が硬くなるのでは?
そういった懸念もありましたが、ハンドルに伝わる振動にそれほど違いは無く、突き上げによる衝撃が以前よりも力強く吸収される印象すらあります。
余談ですが、ここ数日で40kmのコースを2度ほど走行しましたが、強風だったにも関わらず平均時速が1km強もアップしていました。
コンディションが良ければ特に意識しなくても2kmアップも達成できそうな予感も。
まとめ
ここ数回の走りでは特に不満を感じませんが、25cとは言えタイヤが細くなった事による安全面への弊害や、肝心要の耐久性はまだこれからといったところ。
私個人の意見としては、ミニベロ歴が浅い方がいきなり手を出すには安全面で少し心配な部分がありますが、逆にロードバイク経験者の方には相性が良いかも知れません。
ミニベロで使うなら、普段から荒れた路面や段差、グレーチングやマンホールなどを意識して走行出来ている方にオススメでしょうか。
前述のデュラノも良いタイヤなので、スピードや軽快さよりも気軽に乗れる事や安全性を重視したい方、生活の足として活用されている方は少し太めのこちらを選んだ方が良いかも知れませんね。
【追記】個人的に大満足だったシュワルベワンですが、2019年にシュワルベワンの一部とデュラノが廃番になってしまいました。
バランスの良いデュラノが451・406ホイール用ともに完全消滅し、シュワルベワンは28cになった上に451ホイール用はワイヤービードのみです。
406ホイールなら、新たに上位モデルのシュワルベプロワンが登場したので使い続ける価値はありますが、少し残念な変更ですね。
実際に使用した方のレビューによると普通に良いタイヤとのことですが、旧シュワルベワンの軽快さを知っている身としては、一本280gの重量が少し引っ掛かります。
ミニベロ最速タイヤの称号は、シュワルベワンからパナレーサーのミニッツシリーズにその座を譲ることになるのかも。