ダボ穴をオシャレに塞ぐ専用ボルト、PDW『Zit Bitz』のススメ

ダボ穴をオシャレに塞ぐ専用ボルト、PDW『Zit Bitz』のススメイメージ01

自転車のフレームにはアクセサリー類を取付けるための、俗に「ダボ穴」と呼ばれる固定部分が存在します。

無駄を削ぎ落したロードバイクではボトルケージ用が精々なものの、バイクパッキングといった用途にも対応するグラベルロードやMTBでは、10箇所以上のダボ穴を備える車体も珍しくありません。

このダボ穴はホームセンターでも普通に手に入るM5ネジに対応していて、特に拘りが無い限りは固定用のボルトが容易に入手可能。

ですが、そこは自転車乗り……

軽量化だったり、ドレスアップだったりと、拘らないはずがありません。

車種にも寄りますが、未使用のダボ穴がフルオープンのままになっていたり、激重なステンレス製ボルトがデフォルトだったりする完成車も多く、ここが拘りの見せどころ。

今回は使っていないダボ穴をオシャレに塞いでくれる、PDWことポートランドデザインワークスの「Zit Bitz」を紹介すると共に、ダボ穴のキャップを紛失した際の対応策についてもお伝えしてみます。

使いやすいカラー版がおすすめ!PDW「Zit Bitz」の詳細

ダボ穴をオシャレに塞ぐ専用ボルト、PDW『Zit Bitz』のススメイメージ05

私自身、「Zit Bitz/ジット・ビッツ」の存在自体は随分前から知っていたものの、使い勝手の悪さから購入を躊躇していました。

ご覧の通りベーシックモデルには絵文字チックなキャラクターがあしらわれていて、使用箇所が多いと統一感を出すのが難しい仕様だったのがその理由。

一見すると市販の六角穴ボルトでも代用できそうに思えますが、Zit Bitzはボルトの頭がフラットなため水分や埃などの異物がボルト穴に入り込む余地が無く、工具無しの手締めにも対応しています。

PDWによるとZit Bitzはフレームボルトという括りになりますが、素材は削り出しのアルミニウム製で重量はボルト一本あたり2.3~3.5gとのこと。

ダボ穴をオシャレに塞ぐ専用ボルト、PDW『Zit Bitz』のススメイメージ06

さて、前述の通り購入を躊躇していたZit Bitzですが、キャラクター無しの「ANO COLORS」がいつの間にか追加されていて、ドレスアップパーツとして良い意味で使い勝手が向上していました。

無難なブラックを選んでも良いですが、高級感のあるシルバーもクロモリバイクのアクセントとして、見栄えがしそうですね。

お値段はボルト四本入りで税込1800円、市販のステンレス製六角穴ボルトと比べると価格差は実に5倍以上。

軽量タイプのボトルケージボルトが二本で1500円くらいするので、妥当な価格と言えなくもありませんが、ダボ穴だらけのグラベルロードに使う場合はそれなりの出費を覚悟した方が良さそうです。

ダボ穴をオシャレに塞ぐ専用ボルト、PDW『Zit Bitz』のススメイメージ07

因みに、目立たない部分をZit Bitz以外のボルトで補いたいなら、選択肢は割と潤沢。

アマゾンや楽天などの大手ECサイトで「ボトルケージボルト 低頭」「M5 8mm ボルト」「M5 ボタンキャップボルト」といった複合ワードで検索すると、使い勝手の良さそうな製品がわらわらと見付かります。

低価格なので大変重宝しますが、ステンレス製はアルミ製と比べてどうしても重くなるため軽量化には不向きなことと、ボトルケージ用はボルトの頭が大きく総寸が12~15mmとダボ穴には長過ぎる場合があることだけは、肝に銘じておきましょう。

個人的にイチオシなのはM5×8mmでブラックカラーのチタン製ボタンボルト。

一本500円と割高なものの1.2gという軽量さと耐食性の高さに惹かれます。

ダボ穴をオシャレに塞ぐ専用ボルト、PDW『Zit Bitz』のススメイメージ08

余談ですが、「ボタンキャップボルト」で調べると、語呂のよく似た「ボルトキャップ」が検索に引っ掛かります。

こちらは六角穴付きボルトの穴を塞ぐ用途に使われる物で、ダボ穴用のキャップと勘違いしやすいですね。

六角穴ボルトに被せることで、ホコリや雨水からボルトを保護してくれるそうですが、汎用品の樹脂製の他にNITTOからは自転車専用のボルトキャップがサイズ別でリリースされています。

樹脂製は加工次第でダボ穴用のキャップとしても使えそうな印象もありますが、凸部分が短いためすぐに脱落してしまいそうな気も。

名前がわからん!ダボ穴のキャップを紛失した時の対応策

ダボ穴をオシャレに塞ぐ専用ボルト、PDW『Zit Bitz』のススメイメージ02

PDWの「Zit Bitz」をざっくり紹介してみましたが、多くの方が興味を持つのはこちらの話題かもしれませんね。

上画像の通り、完成車のダボ穴はステンレス製のボルトが備わっているか、樹脂製のキャップで蓋をされているかのどちらか。

ボルトなら紛失しても買い直せばよいだけですが、問題は樹脂製キャップのほうです。

この小さなパーツは一度失くしたら純正品を再び手に入れることが難しく、失った箇所だけボルトで補うといったバランスの悪い手段を講じなければなりません。

しかもボルトよりも樹脂キャップの方が遥かに軽量ですから、軽さを何よりも尊ぶ自転車乗りには何とも気の進まない代替案です。

さてここで問題です。

ダボ穴をオシャレに塞ぐ専用ボルト、PDW『Zit Bitz』のススメイメージ03

こちらの樹脂キャップ、一般的な呼び名は何でしょうか?

私は長い間これがわからず、代替品となる予備パーツを見付けあぐねていました。

ハイ、正解は「フレームプラグ/Frame Plug」です。

ダボ穴は英語で「アイレット/eyelet」なので、アイレットキャップあたりが臭いと思っていたのですが、フレームプラグないしフレームホールプラグと呼ぶのが一般的だそうで、一部ではフレームリベットなんて呼ばれ方も。

内装式フレームのケーブル穴を塞ぐグロメットも広い意味ではフレームプラグに含まれるそうで、グロメットを紛失して泣きを見ている方は「フレームプラグ」で調べ直すと、お目当ての品に辿り着けるかも知れません。

ダボ穴をオシャレに塞ぐ専用ボルト、PDW『Zit Bitz』のススメイメージ09

代替品を探す際は「M5 Frame Plug」などのワードで検索すると予備パーツが見付けやすく、SRAMやJAGWIREからはフレームプラグを複数まとめたキットもリリースされています。

SRAMは「Frame Plug Kits」という商品名ですが、例によって日本国内では入手が難しく、海外通販は相変わらず日本への配送がNGなのが辛いところ。

一方、JAGWIREは「Frame Plug Combo Box」というグロメットを含むセットの他に「Frame Plug Pack」という形で五種類のフレームプラグを10PACで販売しています。

JAGWIREのフレームプラグも日本国内ではボッタ価格な上に流通も僅かですが、こちらは海外通販で購入しても日本への配送制限が掛けられていないため、SRAMよりもずっと入手が容易ですね。

また、海外通販が苦手でもっと手っ取り早くM5対応のフレームプラグが欲しい方は【ワイズロードオンライン】が狙い目。

2個セットでの販売につきボルトからの置き換えを狙った大量買いには不向きですが、BENEFIT/ベネフィットからは「 RV01」と「RV02」という二種類のM5対応プラグがリリースされていて、「BENEFIT M5」で調べると直ぐに見付かるはず。

まとめ

PDW「Zit Bitz」の紹介がてら、ダボ穴を塞ぐ「フレームプラグ」についても触れてみましたが、この情報は私自身がもっと早くに知りたかった内容ですね。

ダボ穴をオシャレに塞ぐ専用ボルト、PDW『Zit Bitz』のススメイメージ04

SALSAのファットバイク「ベアグリース」が納車された直後は、リア側にあるキャリア用のダボ穴が剥き出し状態で対応に苦慮させられました。

ゴム足でフレームの傷対策!自転車のダボ穴に簡易バンパーを取付け
カーボンフレームの傷やクラック対策として、使っていないリアキャリア用ダボ穴に市販のゴム足とM5ボルトを組み合わせた簡易バンパーを取付けてみました。ライトマウントでも流用できますが、ガリガリ削れても惜しくないコイツで十分です。

結果として、家具用のゴム足を取付けることで転倒時のダンパーとして活かしていますが、少しでも軽量化するなら樹脂製のフレームプラグ一択でしょうか。

取り合えずフレームプラグが普通に入手できることがわかったので、グラベルロードに山ほど使われているステンレス製の激重ボルトと置き換えて、軽量化に役立ててみるのも悪くありませんね。

タイトルとURLをコピーしました