夏の自転車には必須!?お尻の汗ジミが目立たないパンツ選び

汗ジミ対策

夏場はとくに顕著ですが、自転車に長時間乗っていると嫌でもパンツのお尻や股の部分に汗ジミが出来ます。

延々と乗り続けているのなら人目に付くことはありませんが、それは趣味の自転車でしかあり得ないケース。

通勤や通学、日々のお買い物や電車への乗り継ぎでサドルから腰を下ろそうものなら、嫌でも変色したパンツを人前に晒す羽目になります。

巷の自転車乗りは、どういった汗ジミ対策をしているのか?

何か秘訣があるのではないかと調べてみると、ロードバイクに乗っている方の場合、速乾性があり変色も目立たない黒のレーパンを着用することで、汗ジミが気にならないようにしているとのこと。

確かに見た目的にも機能的にも一番効果的な方法ですが、カジュアル寄りの格好で自転車を乗り回している人間にとって、ピチピチのサイクルジャージやレーパンはハードルの高い存在です。

かくいう私も自転車にはカジュアルウェアで乗ることが多く、夏場の汗ジミとは切っても切れない間柄。

あれこれ対策し続けたことで以前ほど汗ジミには悩まされなくなりましたが、今回は私が実際に試してみて効果のあった方法を幾つか紹介してみましょう。

お手軽に試せる『インナーパンツ』を使った方法

インナーパンツ

この方法は実質1000円程度の出費で、ある程度の汗ジミ防止効果が得られます。

通常のパンツ(ボトムス)の下に着用するので、カジュアル寄りな服装をする方との相性が抜群。

私はコスパが良く評判も高い、おたふく手袋『ボディータフネス』シリーズのインナーパンツJW-630を使いましたが、単体では使用せずユニクロのエアリズム製ボクサーパンツの上に重ね履きしました。

両者とも化繊のポリエステル主体なので吸汗速乾性が高く、一番外側のボトムスに汗が到達する前に汗を二重に拡散してくれるので、汗の水分がダイレクトに伝わりづらくなります。

全く汗ジミが出来ない!といったような劇的な効果こそありませんが、変色が目立ちやすい淡色のパンツでも小一時間くらいなら境目がハッキリわかるような汗ジミは回避可能。

私は試したことはありませんが、おたふくのインナーパンツを重ねばきする方もいるとのこと。

因みに、女性用ですが汗ジミ防止そのものを売りにしたインナーパンツも販売されていて、サイズが豊富な上に高いストレッチ性もあるため、男性でも使える可能性が。

前開き仕様ではないので少々不便ですが、カラーがダークベージュのブラウン系なので、白いパンツに合わせても透けづらい利点もあります。

インナーで軽減!自転車通勤・通学のお尻の汗ジミ対策あれこれ
自転車で通勤や通学をしている方にとってお尻にできる汗ジミ、俗に言う「ケツ汗」は悩みの種。特に暑い夏場が顕著で、インナー等で対策をしないと僅か30分でもお尻にくっきり目立つ汗ジミが出来てしまいます。

インナーパンツに関しては更に機能性に優れる製品を別記事で深掘りしているので、おたふくのインナーでは力不足だったという方は、是非こちらもご参考に。

夏でもジーンズ!濃紺で汗ジミを誤魔化す方法

ジーンズ・デニム

ジーンズは機能的にスポーツには向いておらず夏にも不向きなボトムスですが、濃紺のインディゴカラーには比較的汗ジミが目立たない色です。

それに加えて、デニム地はネップによるムラやエイジングによる表情もあるため、汗ジミの存在感を薄める手助けにも。

夏に着用するなら化学繊維を混紡した製品がオススメで、コットン100%の本格的なジーンズよりも速乾性に優れます。

汗ジミ対策が目的ならば、色落ちの少ないノンウォッシュかワンウォッシュを選ぶことになりますが、汗で濡れるとサドルに色移りしやすくなるので、カラーサドルを愛用している方は要注意。

化繊混紡率が高く速乾性に優れるジーンズは夏向けのライトオンスデニムとして販売されていて、リーバイスやEDWINなどが積極的にリリースしていますが、最近はユニクロでも見掛けますね。

自転車用として使うならペダリングで膝が突っ張らないように、ストレッチ性のある製品を選ぶのもお忘れなく。

吸汗速乾の『化繊100%』のパンツを穿く方法

化学繊維

前項のジーンズは素材がコットン主体という性質上、速乾を謳った製品でも化繊の混紡率は50%が精々。

機能性や汗ジミ対策を重視すると結果的に化繊100%の製品に行き着いてしまうのですが、普段使いしても違和感の少ないカジュアルな製品となると、選択肢は限られてしまいます。

化繊100%のパンツで個人的に一押しなのが、THE NORTH FACE (ザ・ノース・フェイス)のアルパインライトパンツ

このパンツは街着としても着こなせるクライミングパンツとして大ヒットし、現在まで続くノースフェイスの定番商品になっています。

元が機能性を重視したスポーツウェアだけあって大変動きやすく、生地の速乾性と表面の撥水加工の相乗効果から、コットン製のパンツと比べて圧倒的に汗ジミに強い作り。

このパンツさえあれば、嫌な汗ジミにも勝てる!

そう言い切りたいところですが、残念ながら真夏に使うには生地が厚すぎて通気性がイマイチなのが弱点。

私の経験からすると、快適に着られるのは初夏の六月くらいまでがリミットでしょうか。

有難いことに、ノースフェイスからはバーブライトパンツやドーローライトパンツといった夏でも快適に過ごせる兄弟分がリリースされていて、汗ジミが出来やすい季節にはこちらの方が適しています。

生地が薄くなるのでアルパインライトパンツよりも汗ジミが出来やすくなるんじゃないの?と思ってしまいますが、こちらのパンツも撥水加工がされているため、表地に汗ジミの影響が出づらい仕様。

また、こちらはくるぶし丈のパンツになりますが、ノースフェイスのフレキシブルアンクルパンツもかなりの優れモノです。

裾がリブ状になっているため、ふくらはぎあたりまでたくし上げてスリークォーターパンツのようにも着こなせますし、裾バンド無しでも裾がバタつきません。

サラサラの薄手生地なのにアンダーウェアが汗でぐっしょり濡れるレベルでも、何故かお尻に汗ジミが出来ない驚愕のパンツで、私は色違いで4着も手元にあります。

速乾性の高さと生地表面の撥水加工のなせる業ですが、気になる撥水加工の寿命はヘビロテしてワンシーズン程でしょうか。

使用頻度や洗濯回数にも寄りますが、私の場合はサマーシーズン限定で着用していたフレキシブルアンクルパンツが二年目くらいで薄っすら汗ジミが出来るようになりました。

洗濯後に当て布をしたアイロンや乾燥機で熱を加えると撥水加工が長持ちするそうですが、ニクワックス/NIKWAXなどのゴアテックス用撥水剤で定期的にお手入れすれば、新品同様の撥水性を長期間維持できます。

あえて透けやすい『白いパンツ』を選ぶ方法

白いシャツ

ご存知通り汗ジミが目立つか否かはパンツの素材や色に大きく左右されます。

素材は天然繊維よりも速乾性のある化学繊維の方が有利なのは前項までの通りですが、パンツの色は一般的に黒や紺などの暗い色の方が水分を含んだ部分とのコントラスト差が小さく、汗ジミが目立ちづらい傾向に。

逆にパステル系の淡色は汗ジミが大変目立ち、スウェット素材に多く見られる灰色などはその典型ですね。

さて、実はここで忘れてしまいがちなのが『白』の存在です。誰でも経験があると思いますが、白いTシャツで汗をかいても汗ジミ自体はそれほど目立たたず、白色自体は汗ジミに強い色と言えます。

ですが、汗で濡れていても、そうでなくても白は大変透けやすい色のため、そのままでは気安く着用することが出来ません。

『汗ジミ』と『透け』どちらの予防を重視するかにも寄りますが、生地が厚手なら透けづらくなりますし防透加工をが施された生地ならアンダーウェアの透けも最小限に抑えられます。

因みに、防透加工が施されたウェアは医療系や介護系に多く見られ、ウォータースポーツ用のウェアは透けにも汗ジミにも強い傾向があります。

残念ながらパンツではなくトップスになりますが、ヘリーハンセンのロングスリーブチームドライTシャツやムーンテックのロングスリーブTシャツなどがその一例ですね。

一応、ムーンテックシリーズにはジョガー系のロングパンツもラインナップされていて、カラーはホワイト・ネイビー・チャコールの三色

撥水加工とは全く別のアプローチにより汗ジミ問題を解消していて、生地そのものが汗や水分で変色しづらい仕様になっています。

ある意味、この製品が汗ジミ防止の『最強パンツ』と呼べるかも知れません。

生地を選ばない『汗ジミ防止スプレー』を利用する方法

汗ジミ防止スプレー

裏技的な方法ですが、意外に効果が高いのが汗ジミ防止スプレーを利用した方法です。

元々は生地の外側に撥水効果、内側に吸汗速乾性のある素材を使った汗ジミが出来づらいTシャツがヒットしたのが切欠で、現在は手持ちの衣類にその機能を後付けできるスプレータイプの製品も登場。

前述したTシャツの撥水部分に注目し、肌に直接触れる衣類の内側部分に撥水スプレーを吹き付けることで、汗ジミの原因となる汗を生地に染み込ませない仕組みです。

衣類専用の製品を使うよりも靴用やアウトドアウェア用の撥水・防水スプレーを流用した方が高い効果を見込めますが、シリコン樹脂系のスプレーは衣類の通気性を損ねてしまうので注意が必要。

靴屋でよく見掛けるコロンブスの「アメダス」は通気性のあるフッ素樹脂系スプレーですから、衣類にも流用できるお手軽な撥水スプレーとして覚えておきましょう。

この撥水スプレーを使った方法は、肌との密着度がそれほど高くない箇所なら十分な効果が得られますが、サドルとお尻に絶えず挟まれているボトムスでは、どうしても効果に不安が残ります。

スプレー単体では不十分だと感じた場合は、インナーパンツと併用して相乗効果を狙うのも手でしょうか。

新素材に注目してみる

3XDRY

幸か不幸か、蒸し暑い日本では汗関連の商品開発が活発。

東レのポリエステルの新素材『エバレット/EVALET』や、スイスのSCHOELLER/ショーラー社が開発した『3XDRY』あたりが注目株です。

簡単に説明すると、3XDRYは前述した汗ジミ防止Tシャツのパンツ版といった感じで、外側は撥水、内側が吸水乾燥、おまけに素早い水分処理で肌面に冷却効果も見込める仕様。

アークテリクスやピークパフォーマンスといったアウトドアメーカーのパンツに採用されていますが、機能性マシマシなアウトドアウェアだけに価格が割高なのが難点です。

前述した『ムーンテック』のTシャツやロングパンツにも新素材が使われていて、吸汗速乾、汗ジミ防止、消臭、防汚、皮脂除去、抗菌、ストレッチ、透け防止、UVカット、防シワ、高耐久と普段使いするにはオーバースペック過ぎるほど。

元々、宇宙ステーションで使用する目的で開発され素材らしく、機能性が過剰すぎるのも納得です。

まとめ

お尻の汗ジミ対策を幾つか紹介してみましたが、やはり『撥水加工』と『速乾性』の二つがポイントになりますね。

まずはお手軽なインナーパンツや撥水スプレーとの併用を試してみて、満足できなければ撥水加工の施された化繊素材のパンツを頼ってみましょう。

余談ですが、夏向けの冷涼素材として人気のある麻(リネン)パンツも過去に試したことがあります。

通気性は高いものの、自転車どころかウォーキング程度の運動でもお漏らしレベルの汗ジミが……

カジュアルウェアの謳う『冷涼』や『吸汗速乾』といった機能性は、あくまでも日常生活レベルの話なんだと痛感しました。

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