永かった……
趣味にして以来、これほど自転車と縁遠くなったのは初めてのこと。
禁断症状のようなものも出始め、あらためて自身の依存度を再認識しますが、体が思うように動かなくなる老後はさぞかし退屈なものになるでしょう。

ようやく時間が取れるようになったので、数ヶ月ぶりのライドに出発。
気が付けば冬なんてとっくに過ぎ去っていて、この時期としてはあたたかすぎるくらいの陽気です。

グラベルロードでも十分に出走できるコンディションでしたが、チェーンまわりが未メンテな上に追いシーラントも必要な時期だったため、無難にファットバイクを選択。
タイヤ以外は一通り冬装備にしていたものの、乗れないまま長いことガレージに放置していたせいか、細部には薄っすらと埃を被っています。

タイヤの空気圧は前後とも1.0BARに設定。
ファットバイクとしては高めの空気圧となり、これは久々の出走で体力が不安視されるため、残雪の走破性よりも舗装路上での快適さを優先しようという判断。

天気は快晴ですが予想外に風が強く、出発早々に悲劇に見舞われます。
画像の場所で突風に煽られ、ファットバイクが手前側にまさかの横転。
風を警戒してかなり角度を付けて車止めに立て掛けていたのですが、極太タイヤの側面は本当に風の影響を受けやすく、これはファットバイク特有の弱点かも知れませんね。
車重の重いファットバイクでもこの有様ですから、ディープリムのロードバイクなんかだと気苦労が絶えないのかも。
因みに、撮影中にファットバイクを転がしたのはこれで二度目。
数年前にはディレイラーハンガーを派手に曲げてしまった嫌な思い出があります。

慌てて車体を立て直し、恐る恐るダメージの確認をしてみると……
セオリー通り、真っ先に接地するハンドル先端とペダル先端にガリ傷。
ダボ穴に取付けていた市販のゴム足とシートステーのフレームプロテクターにはダメージの痕跡はナシ。
一応、カーボン製のフレームには保護フィルムも貼り付けていて、幸いなことに掠り傷ひとつなく胸を撫で下ろします。

さて、ヒヤリとしたのがコチラ。
リアディレイラーには路面との接触痕があり、ディレイラーハンガーへの影響が気になるところ。
傷の印象からすると深いダメージでは無さそうですが、シフトチェンジを繰り返してもインデックスに狂いは出ておらず、ディレイラーハンガーが無傷であることが確認できました。
リアディレイラーに入ったガリ傷はオフ車なら当たり前の範疇なものの、ファットバイクではトレイルをやらないので少し悔しい気持ちでしょうか。
まあ、以前からシフターまわりをシマノSLXに交換したいと考えていたので、このダメージが重い腰を上げる良い切欠になってくれるかも。

定番のコースを進んで行くと山陰になっている場所には残雪があり、走行時には若干タイヤを取られます。
この時期の雪質は重い上に締まりがなく、たとえファットバイクでも高圧のままでは無茶が効きません。

山間部にある田園で小休止しつつ、風向きを念入りに確認してから懲りずにパシャリ。
周囲が山に囲まれているせいか風も控え目で、この場所では落ち着いて撮影ができました。

この日は本当に雲一つない青空で、気温は四月並みの13度前後。
快晴の下、このままずっと走り続けていたい気分でしたが、既に太腿とお尻が悲鳴を上げていて、それを許してくれそうにありません。
脚力や持久力の低下は想定内なものの、お尻まで弱っているとは思いませんでした。

いつもの山越えルートに差し掛かると、路肩には結構な雪が残っています。
しっかり除雪が入ったお陰なのか、この時期としては珍しく路面中央部のアスファルトが露出。
因みに、この辺りはクマの頻出地域でもありますが、まだ二月なだけに少しばかりの安堵感。

帰路は追い風でチート。
昨年はこんな開けた場所にもクマが幾度も出没していて、原因はサイクリングロード脇の河川敷に自生していた柿の木。
管理者不在で柿の実が放置されたままだったこともありますが、クマには一度味を覚えると何度も執着して戻ってくる習性があり、とことん楽をしつつ最大の効果が得られるような行動を選びがちとのこと。
当たり前ですが、野生動物には努力を尊ぶ精神なんて存在していませんからね。

太腿をパンパンにしつつ、走行距離は何とか30km超え。
数ヶ月ぶりということで体が完全に鈍っていて、復調するにはあと半月はリハビリライドを続ける必要がありそう。
言い忘れましたが、そこそこ長い私のファットバイク歴で一度もスノーライドが出来なかった冬は今回が初めて。
ご当地は五月でも降雪のある地域なだけに、あと一回くらいはスノーライドのチャンスが巡って来そうですが、春先の淡雪や名残り雪は直ぐに消えてしまうのでタイミングはシビアかも。
念のために、河川敷の残雪を利用してそれっぽい捏造写真を撮影してみましたが、これが正史にならないように祈りたいところです。

