毎年この時期になると痛感しますが、北国生れ、北国育ちの私はとにかく夏の暑さが苦手です。
自転車の出走率は一気に下がり、下手をすれば雪深い真冬よりも低いかも知れません。
さて、そんな私ですが昨シーズンに一筋の光明を見出します。
このブログでも紹介しましたが、昨シーズンに興味本位で購入した「ベルトファン」が自転車用としてそこそこ使えるシロモノでした。
このおもちゃみたいな携帯ファンでも、使い方次第では効果が見込めるのですから、本格的な「空調服」ならもっと涼しくライドを楽しめるのでは?
そんな思いに囚われてしまい、いつかは試してみたいなぁと機会をうかがっていました……
正直、ファットバイクを増車した手前、予算はこちらのカスタマイズに回したかったのですが、どうにもこうにも暑さにだけは勝てません。
今回は自転車に空調服というミスマッチは成立するのか?という点を検証するとともに、はじめて空調服を選ぶ際のポイントなんかにも触れてみたいと思います。
気になる互換性は?知っておきたい空調服のキホン
私自身、それほど空調服には詳しくありませんが「これだけは知っておいた方が良いよ!」的な内容をかなり大雑把に説明しておきます。
既に一般名詞になった「空調服」ですが、実はこの呼び名は商標で「ファン付きウェア」と呼んだ方が正しいかも知れません。
ファン付きウェアは、ウェア部分・ファン部分・バッテリー部分という、三つの要素で構成され、ファン&バッテリーのユニット部分さえ購入してしまえば、ウェア部分をある程度自由に選べるという特徴があります。
また、ファン付きウェアのユニット部分は、上画像の通り元祖となる空調服系、「空調風神服」などのサンエス系、バートルに代表される独立系の三系統に大別され、ウェア部分は「~対応」といった感じで単品かユニットとセットで販売されています。
仮に空調服系のユニットを購入した場合、他系統のウェアには取付けできないの?といった疑問が湧きますが、実はファンの取付け径は大抵どのウェアでもΦ10cmで、割と緩めな互換性が保たれています。
組合せが悪いと、ファン本体の落下防止機能が使えないなどのマイナス面もありますが、ガチで使わない限りそうそう落ちません。
私が知る限り取付け径に互換性が無いのはマキタ製だけで、空調服・サンエスの空調風神服・バートル、これら三つには十分な互換性があり、落下防止機能も大抵使えます。
ただし注意点として、バッテリーとファンの組合せは別問題です。コネクタ形状や電圧などの点で互換性が無いため、ファンとバッテリーは同系統で統一するのが普通ですね。まあ、セット内で一番値の張る部分なので変換ケーブルでごにょごにょする人も多いらしいですけど。
さて、はじめてファン付きウェアを購入するにあたって、どれを選ぶのがベストなのでしょうか?
ファン付きウェアに詳しい人にこの質問をすると、殆どの方はこう答えます。
「バートル」と
ユニットの性能に関しては元祖の空調服を抑えて、京セラが手掛けるバートルが鉄板です。ハイスペック・最高性能が大好きなら、他に選択肢はありません。
元祖なのに空調服はダメなの?と思ってしまいますが、こちらも近年はユニットの性能が向上していますし、何より故障率や不良率が低いのが最大のウリですね。
法人で採用されたりコラボ製品で使われるのは、信頼性の高い空調服系ユニットがダントツだったりします、伊達に15年も作り続けていません。
あくまでも私個人の意見ですが、対応ウェアの豊富さと安定感は空調服、ハイスペックだけどウェア&ユニットのデザインに癖が強いのがバートル、ななめファンで風向きを変えられる個性のサンエスといった感じになるでしょうか。
余談ですが、バートルは性能に比例して稼働音もハイスペックなので、その辺が気になる方は要注意!
決め手はデザイン!自転車用にカジュアルな【空調服】を購入
ハイ、早速購入してみました。
散々バートルをプッシュしておきながら、結局私が購入したのは元祖の空調服系ユニットです。
なんだかんだいっても不具合は嫌ですし、ファンもバッテリーも消耗品ですから、最初くらいは安定感を重視したいところ。
空調服のユニットには、軽量バッテリーに標準ファンの小型セット、標準バッテリーに標準ファンを組み合わせたレギュラーセット、パワーバッテリーにパワーファンを組み合わせたハイパワーセットの三種類があり、私が今回選んだのは真ん中のレギュラーセットです。
パワーファンはレギュラーよりも1cm以上厚みのある仕様なので、何となく避けてしまいましたが、レギュラーとハイパワーでは価格差が1000円強しかないので、その辺が気にならないならハイパワーセットの方がオススメですね。
セット内容はバッテリー・接続ケーブル・ファン×2・ウェア用保冷剤×2の構成で、保冷剤は必要に応じて、冷凍した物をウェアの内ポケットに入れて使用します。
そして、今回選んだウェアがこちら。
空調服は作業服という生い立ちが祟って、デザインが普段使いにとことん不向きだったり、ロゴやリフレクターが目立つ場所にプリントされていたり、謎のカラー切り替えや柄物だったり、過剰にポケットだらけだったりする訳ですが……
ギリギリ普段使いできそうな製品を探し続けた結果、この「セロリー 7019」というウェアに辿り着きました。
女性も着られる空調服というコンセプトで開発された製品だけに、余計な装飾やポケットが見当たらず、見た目は薄手のハイネックベストのような佇まい。
サイズはMを選び、平置きした際の実寸は【着丈】カーキ部分 前64cm/後67cm、総寸 前69cm/後76cm【身幅】55cm【裾幅】57cm【肩幅】44cm【襟高】12cmでした。
ファン付きウェアは内部を空気が流れる仕組み上、購入時に大き目サイズを選ぶ方が多いそうですが、現在はユニットの性能が向上しているので、特に気にする必要はないとのこと。
また、ファン付きウェアはやはりベストタイプが一番涼しく、使い勝手も良いそうです。
背面にはご覧の通り、直径10cmのファン取付け穴が開いています。
ベストタイプの空調服としては、お尻が隠れる着丈の長さとスッキリとしたシルエットに特徴があり、一般的なベストタイプの欠点といわれるダルマ体型になりづらい設計です。
空調服は稼働させるとどうしても風船のように膨らんでしまい、着丈の短いベストタイプではリンゴ型肥満みたいな見た目になってしまうのですが、これは中々面白い試みですね。
初めてのファン付きウェアということで、見慣れないのがこの首まわりの仕様。
空調服を含むファン付きウェアは背中から首筋に掛けての空気抜けを良くする目的で、ボックス状の通路や生地が首筋に密着しないように画像のような突っ張り紐的な仕組みが備わっています。
ガチの作業服ほど、この部分が凝った作りになっているので、こちらは簡易版といった感じですね。
大抵のファン付きウェアは、裾部分にはフィット感を調整するためのドローコードが備わっています。
これがないと裾側から空気がダダ洩れになってしまい、上方に向かって空気の流れが生じませんから、割と蔑ろにできない部分でしょうか。
因みに、画像にチラッと映っているカーキ色の布は、ファン未装着時にウェア背面の穴を塞いだり、前述した保冷剤を入れて冷たい空気をウェア内に流す、内ポケット的な使い方ができます。
続いて、ユニット側を開封してみると、レギュラーファンは派手なプリントが無い黒一色でした。ファンの寸法は直径10cm強、厚さは4cm弱です。
ロゴマークを派手にあしらったり、ファンが色つきだったりする製品も多いですが、自転車や普段使い用としてなら出来るだけ地味な方が好みですね。
一応、異物の混入を防ぐネットも別に販売されているので、虫や埃の侵入が気になる方も安心です。
バッテリー側はこんな感じで、充電用のアダプターとベルトフック付きの収納ポーチ、落下防止用の紐が付属。バッテリーの本体は予想していたよりもコンパクトで、寸法は8cm×9cm×2.5cmほど。
因みに、バッテリーはウェアのポケットに収納することが多いですが、空気の流れを損ねがちですし、バッテリーの重さでウェアが着崩れたり、肩に重さを感じやすくなる欠点も。
こんなオッサン臭いポーチは使いたくないなぁ……と正直思いますが、お好みの方法でバッテリーを腰や下半身に分散して収納した方が着心地にも機能性にもプラスに働きます。
気になるファンとバッテリーの重量は画像の通り。
レギュラーバッテリー単体で259g、ファン×2と接続ケーブルで237g、トータルで496gとギリギリペットボトル一本分を下回る重さでした。
ウェアの重量は246gなので、総重量742gと冬用アウターくらいの重さになりますが、実際は前述した通りに偏重心な傾向になるので、バッテリーをポケットに収納すると数値よりもずっと重く感じます。
最近のファンは単体で100gを切る製品も多く、ずっしりとした重量感は過去の物になりつつありますが、かわりにハイパワー化でバッテリーの方が年々増量していますね。
慣れの問題もあるかも知れませんが、バッテリーの収納箇所にはやはり工夫が必要になりそうです。
空調服の動作テストとウェアへの取付け
いきなり取付けるのもアレなので、配線を繋げて動作チェックをしてみます。
取付け自体はバッテリーに二股に分かれたケーブルの一方を挿し込み、二股側を個々のファンに接続するだけですが、説明書が不親切なので戸惑うことも多かったですね。
まずはいきなり何の説明も無く、バッテリー側に二つの差し込み口があります。
ひょっとして一方が充電用で、もう一方が出力用なのか?と思ったのですが、どうやらファンユニットを後々4個に拡張する目的用か、充電しながらファンを稼働できるようにする工夫みたいです。
取り合えずどちらか一方に赤いコネクタを接続すればOKですが、少し戸惑う仕様ですね。
後はファン側にコネクタを繋げるだけの簡単なお仕事な筈ですが……またもここで戸惑います。
こちらも初見では見付けづらい赤矢印の位置に差し込み口があり、「どこか蓋が外れるのかな?」と素で思ってしまったほど。
苦戦しつつも、稼働テストまで漕ぎ着けましたが、今度は謎の数字が表示されます。
出力設定は四段階で、最高の【1】が7.2Vで8時間稼働、【2】が6Vで12時間稼働、【3】が5Vで18時間稼働、最小の【4】は3.3Vで24時間稼働となります。
この「6」という数字は何だろう?と思って調べてみると、マニュアルに小さく1~9段階のバッテリー残量表示と記載があり、出力設定の数値はボタンを押した後の数秒間しか表示されない仕様でした。
因みに、レギュラーバッテリーの容量は6500mAhでフル充電時間は8時間と結構長め、バートルの最新モデルはフル充電3時間ですから、使い方によっては不満が出るかも知れませんね。
また、ファンもバッテリーも当然のことながら消耗品で、バッテリーは500回程度の充電で、ファンも2000時間の連続稼働で劣化します。
空調服のファンは内部を掃除しづらい作りになっていることもあり、ヘビーな現場では約一年で使い捨ての場合もあるそうです。これはファン単体が安価だからこそ出来る方法ですね。
動作チェックを終えて、早速ウェアに取付けてみましたが、配線の剥き出し感が何ともいえない雰囲気を醸します。
前述したようにファンの取付け径はΦ10cmですが、ウェア側の穴はそれよりも気持ち小さい作りになっていました。
バッテリーは画像のように内ポケットに入れても良いですが、出力調整の際にフロントファスナーを下げる必要があるため、頻繁な操作には不向きですね。
ウェア備え付けのポケットを使うなら、赤矢印のスリットを活用するのがおすすめで、この穴から表ポケット側に配線を通すことで、いちいちフロントファスナーを下げなくてもバッテリーの操作が可能になります。
ユニット取付け後に実際に着用してみましたが、併用するインナーやバッテリーの収納位置、これらの要因が効果に少なからず影響します。
インナーは空調服専用のコンプレッションウェアが存在してるだけに、フィット感の緩い厚手のインナーだと如実に効果が薄く感じました。
カジュアルウェアに多用されているコットン素材とは相性が悪く、コンプレッションインナーと機能が似ている、サイクルジャージなどは逆に相性が良さそう。
また、ポケットには何も入れない方が効果が高いですね、バッテリーも例外ではなく前述した通り、腰部や下半身への分散収納を考慮したくなります。
最後に気になる稼働音についてですが……最大パワーの一つ下にあたる6V稼働が室内でのリミットでしょうか?最大パワーはドライヤーのターボ機能並みに煩いですね。
ファンが背面にあるため、6Vでも着ている本人はそれほど煩いとは感じないのですが、家族からは「空調服って結構うるさいんだね……」といった有難いコメントをいただけたので、判断が難しいところ。
因みに、バートルやSOWAなどのハイスペックモデルは、最大出力が18V前後なのでドローン並みの稼働音を覚悟した方が良いです。
最大の敵は……【空調服】を真夏の自転車で試してみる
やたらと前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
走行中は常に扇風機の【弱】レベルの風を浴び続けている自転車において、【空調服】は効果を発揮できるのか?
これが今回の試みで一番知りたい部分です。
当日の天気は快晴、気温は33度で湿度60%と申し分ありませんが、残念ながら風速は6m/sと空調服にとっては分の悪いコンディション。
おもむろに自転車に跨ると、前傾姿勢により両サイドのファンが脇腹をつつく感覚がありますが、特に支障はなく、猫背にならなければ背面のエアフローも妨げられませんでした。
因みに、私は日光アレルギーなのでタイトフィットな長袖Tシャツを空調服のインナーにしています。インナーは半袖の方が遥かに涼しいので、若干シビアな判定になりそう。
さて、開けた田園地帯から木陰のあるトレイルを巡るコースを走ってみると、スタート直後から空調服の効果を無にするような強風に襲われます。
室内での使用時は【1】~【4】段階中で二番目に低い【3】の5V動作でも、送風による効果を実感できたのですが、強風と直射日光による熱、加えてまだ全く汗を掻いていないこともあり、微塵も空調服の効果を感じません。
一段階上の6Vにしても同様で、稼働音の大きさから室内での使用が憚られた最大出力の【1】でようやくウェア内部を巡る風を実感できるくらいですね。
検証前から薄々予想できていたことですが、空調服は風向きに関わらず強風とは大変相性が悪く、風速5~6m/sのやや強めの状況だと効果が極端に低下します。
また、空調服の特徴でもある首まわりから抜けて顔や後頭部を冷やしてくれる空気の流れは、風速の強弱に関係なく、走行そのものによる風圧に負けてしまい、すっかりなりを潜めます。
他にも、正面ポケットにバッテリーを入れていた影響もありますが、自転車の走行により真正面からウェアを押しつぶすような風圧が加わると、輪を掛けて正面側のエアフローが滞る感覚がありました。
空調服の仕組み上、当然こうなるだろうな……と納得半分、落胆半分の気持ちでしたが、決して涼しくないわけではありません。
レギュラーセット最大の7.2V動作だと、汗を掻いた背中と脇の下に送風による涼しさを感じるようになり、ウェア内に熱気や蒸れが籠らず、走行中のウェア内はドライな状態が続きます。
室内での稼働音が気になって最大出力で使うのを躊躇していましたが、走行中はロードノイズに紛れてしまい稼働音はほぼ聞こえません……あくまでも乗り手の感覚なので、歩行者にどう聞こえているのかは不明ですけどね。
ここまでの感想で、自転車に空調服は微妙なのか……と思ってしまいますが、前述したように現在は最大18Vのユニットが存在し、10V前後での長時間稼働も当たり前になっています。
レギュラーファンによる7.2Vで強風にギリギリ太刀打ちできるなら、それ以上で十分に実力を発揮してくれる可能性があります。
図らずも、立て続けに欠点ばかりクローズアップしちゃってますが、ライド中に驚かされた点もありました。
小休憩時にトレイルの木陰で停車すると、これぞ空調服!とベタ褒めしたくなるくらい涼しく、汗があっという間に引いてくれます。
体に感じる冷涼さはエアコン並み……は流石にいい過ぎですが、ひょっとして走行中ではなくライドの休憩中にだけ稼働させるのが正しい使い方なのでは?と思ってしまうほど。
現在はバッテリー出力をスマホで操作できるタイプも存在しているので、将来的にスマホの加速度センサーと連動して、停車時に自動でブースト送風してくれるような「自転車専用モデル」の登場に期待したくなります。
薄手のウェアと軽量ユニットとの組合せならトータル500gくらいですし、クールダウン時にだけ稼働させる使い方も十分視野に入りますね、少しだけ空調服に対する考え方が変わりました。
何気に空調服はキャンプやフィッシングなどの静的アウトドアと相性が良いのかも知れません。
まとめ
走行中に使用するか、停車中に使用するかで評価が違ってきますが、私なりに自転車でファン付きウェアを使用する際の覚書をまとめてみると、以下のようになるでしょうか。
【1】走行中は10V前後の出力で稼働させるべし
【2】自分が聞こえなければそれでヨシ!稼働音は気にしない
【3】ポケットにはバッテリーも含め何も入れないのがマスト
【4】インナーに緩めのカジュアルウェアは効果が半減
【5】タイトな半袖インナーがおすすめ、サイクルジャージも相性良し
期待し過ぎると盛大に肩透かしを喰らうことになりますが、走行時はそれなり、停車時は効果覿面、それがファン付きウェアに対する率直な感想でしょうか。
ライド中に稼働させっぱなしにすると、停車時と走行時とで感じる体感温度のギャップを確実に埋めてくれますし、何気に信号待ちでも顔から汗が噴き出さないのが最大の利点かも。
おまけ
最後におまけとして、私の購入候補になったカジュアル寄りなファン付きウェアを簡単に紹介してみます。製品の詳細が知りたい場合は、ロゴマークを頼りにググってみるのがオススメ。
購入前は、日光アレルギーだしせっかくの空調服なんだから、長袖タイプを選ぶべきでは?と思ったのですが、長袖タイプは袖口を調節できるタイプじゃないと逆に熱が籠って暑いとのこと。
涼しさは、半袖タイプ < 長袖タイプ< ベストタイプの順番だそうですが、脇の涼しさを重視するなら半袖タイプもアリらしいです、何気に自転車用のアームカバーが使える点にも注目。
デザイン的にイケるかな?と思ったのがこのマウンテンパーカタイプ。本人はともかく、真夏に使うと外観が暑苦しく見えてしまうので、流石に却下となりました。
山で使いたくなりますが、ファン付きウェアの仕組み上、バックパックやショルダーバッグはベルトが空気の流れを妨げてしまうので、見かけほどアウトドア向きではありません。使うならキャンプかフィッシング用でしょうか?
今後、ファン付きウェア界隈で期待大なのが、スポーツウェアブランドやアパレルブランドとのコラボ商品です。
普段使いできるシックなデザインと控え目なロゴが実に良い感じですが、個人的にイチオシなのが画像左のデサント「空流JAC/クウルジャック」ですね。
互換性の低いマキタ製のユニットですが信頼性は高く、エアーサーキュレーションという独自の内圧式インナーにより服が膨らみづらい特徴があります。
冬用ダウンベストの仕切られた内室にダウンではなく空気を流すような仕組みになっていて、フロントファスナーを開いても涼しさが得られるのは、このウェアだけの利点ですね。
スポーツ・アパレル系のファン付きウェアは通常よりも1~2万円ほど高価なのがネックですが、空流JACを買うか買うまいかで逡巡しているうちに、あっという間に売り切れてしまいました……
最後は私が実際に購入したセロリー7019と、最後まで競ったアタックベースのベストタイプです。
セロリーはインナーを同系色で揃えると本当に違和感の無い着こなしになりますね、稼働させるとそれなりに膨れた外観になりますが、縦長なのでダルマ感はグッと控えめになります。
アタックベースはセロリーよりも作業服寄りな仕様で、背中にしっかりと空気の通り道が確保されていたり、裏地に遮熱素材が使われていたりとポテンシャルが高いです。
自転車用としてはフードが蛇足に感じますが、ヘルメット対応とのこと、余計な装飾や目立つロゴマークが無い方が好みなので、次に別のウェアを試すならこちらになるでしょうか。