最大10cm延長!短くカットしたハンドルを復活させるアレの話

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失敗すると取り返しのつかないカスタマイズ。

そう聞いて私が思い浮かべるのは、シートポスト、フォークコラム、ハンドルバーエンドあたりでしょうか。

これらのパーツは自身の体型に合わせて切断されることが多く、一度手を入れてしまうと再購入しない限り二度と元には戻りません。

シートポストは軽量化に頓着しない限りカットしない方も多いですし、再購入による出費も軽め。

フォークコラムにはカット後に使える救済パーツが存在し、多少なら延長も可能。

さて、問題はハンドルです。

私もそうでしたが、初心者の頃は肩幅に合わせて馬鹿正直にカットしたり、普通自転車の基準に合わせようとして60cm幅にしちゃったりと着地点を見誤りがち。

特にマウンテンバイクやファットバイクといったオフロード車は、ハンドル幅がコントロール性だけでなく車体の外観にも大きく影響するため、仕上がり次第では愛車が途端に貧相に見えてきます。

ハンドルにもフォークコラムのような救済パーツがあればよいのに……

ずっとそう思っていましたが、実はちゃっかり存在しています。

しかしながら、随分と昔に見付けていたにもかかわらず、うっかり情報のソースを失念した上に名前すら覚えていないという大失態。

そんな理由から、長い間このパーツを再発見することが出来ずにいたのですが、最近とある個人ブログの方が記事にされていて、ようやく詳細を知ることとなります。

私としてもずっと気になっていた内容ですが、今回は短くし過ぎたハンドルを救済するお役立ちパーツこと「バーエンドエクステンダー」を話題にしてみましょう。

呼び名が紛らわしい?中華製「バーエンドエクステンダー」の詳細

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上画像が件のバーエンドエクステンダー。

堂々と紹介しちゃってますが、これが正しい呼び名なのかは定かではありません。

アマゾンやアリエクで普通に購入可能で、大多数が中華ブランドからのリリース。

お察しの通り、ブランドやロゴの有無といった違いはあるものの、仕様が全て共通していてる中華あるあるな製品ですね。

ハンドル径はマウンテンバイクやクロスバイクの握り径であるΦ22.2mmに対応し、片側で5cmの延長に対応。

左右を合わせると最大でハンドル幅を10cmまで補うことができ、誤って60cm幅にカットしたハンドルでも70cm幅まで復活可能です。

画像の通り、構造はカーボン製のフォークコラムに使用されるプレッシャーアンカーとほぼ同じで、六角レンチを締め込むことによりハンドル内部に差し込んだ部分が開いて固定される仕組み。

また、握り部分の素材はパイプ状のアルミ製になっていて、パイプカッターで切断することにより数cm程度の長さ調整もできます。

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余談ですが、冒頭でも触れたように再発見が遅れた理由は正式名称が不確かだったから。

「ハンドルバー 延長」や「ハンドルバーエクステンダー」などのワードで調べても、高確率で上画像のようなアイテムに辿り着いてしまい、いつの間にか探すのを諦めていました。

因みに、このアイテムはサイコンやライトで混雑しがちなハンドルまわりを拡張するパーツで、ハンドルバーエクステンダーやハンドルバーエクステンションと呼ばれる代物。

extender/エステンダーは延長する機能を持つ機器や部品の総称ですが、extension/エクステンションは拡張や拡大、伸長や延長を意味するので、どちらかといえば後者の方が正しい呼称になるかも知れません。

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また、おそらく正解となる「バーエンドエクステンダー」で調べても、なかなかお目当ての品には辿り着けず、今度はバーエンドという言葉の影響のせいで、ご覧の通り「バーエンドバー」が顔を出し始める始末。

昔はMTBなんかでよく見掛けましたが、現在はクロスバイクで使われていることが多いでしょうか。

ハンドポジションを増やすことでロングライドにおける負担軽減の効果があり、中央付近に寄せて取付けた場合はバーセンターバーなんて呼ばれ方もしますね。

こっちが元祖?中華製以外の「バーエンドエクステンダー」

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不思議なもので、一度わかってしまうとお目当ての品が次々と見付かります。

バーエンドエクステンダーは中華製しか存在しないと思っていたら、自転車フレームやパーツ、アクセサリー類を手掛けている米国の「Soma Fabrications」からもリリースされていました。

製品名は「Soma Handlebar Extenders」で、こちらもΦ22.2mm径に対応。

片側で5cm延長できるタイプと3cmと6cmの二段階に調節できるタイプの二種類がラインナップされ、カラーはブラックとシルバーを卒なく準備。

興味深いことに製造元は日本の丹下精機だそうで、加工精度や作りの確かさにも期待が持てます。

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お次も米国のブランド「CONTROL TECH/コントロールテック」のバーエンドエクステンダー。

こちらは片側で20mm延長と多少物足りなさは感じるものの、微調整には丁度良いサイズ感。

他には無い特徴として、Φ22.2mm径のクロス・マウンテンバイク用だけでなくΦ23.8mm径のロード・グラベルバイク用の製品もラインナップしています。

製品名は「Terminator handlebar Extension Plug」というシュワルツェネッガーがI’ll be backして来そうなネーミング。

ドロップハンドルに対応したバーエンドエクステンダーはこの製品が唯一無二となりますが、MTB用とロード用を間違えやすい仕様なので注意が必要。

興味をお持ちの方はMTB用が「AC-63」ロード用が「AC-62と覚えておくと失敗を防げます。

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最後にオマケで紹介するのがこちら、Ibis/アイビスのハンドルバーです。

リリースされたのは十年近く前ですが、現在も販売が続けられていて付属のインサートによりハンドル幅を二段階に調節可能。

750mm幅のハンドルを25mmのねじ込み式エクステンダーにより800mmまで延長でき、コントロール性やフィッティングの微調整が簡単にできる仕組み。

製品名は「Blackbird Carbon 35mm Handlebar」で水色のインサート部分は好みの長さにカットも可能とのこと。

気になるお値段は150ドル程で、カーボンハンドル単体として見ても高価すぎないのも魅力でしょうか。

まとめ

個人的にずっと探していた「バーエンドエクステンダー」について話題にしてみましたが、Φ22.2mm径に対応するMTB用なら、お手軽に手に入る中華製が狙い目ですね。

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裏技と言うほどでもありませんが、片側1~1.5cm程度の延長ならロックオングリップが役立つ場合があります。

画像のように、グリップ内部に硬質なスリーブが通っている、グリップとエンドキャップが一体化している、グリップのステム側にしかクランプが備わっていない。

これら3つ条件を満たしている製品なら、グリップをずらして固定することで簡易的なバーエンドエクステンダーとして機能させられます。

芯のないラバーグリップではオススメしませんが、ハンドル幅の微調整だけでなくレバーやシフターの取付け位置に制限が出た場合にも役立ってくれる小技ですね。

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