いつの間にか習慣になっていましたが、私が冬場にファットバイクで出走する際は、散歩を兼ねて路面状況や雪質を事前に下見することが多いです。
スリップや転倒による事故防止が主目的ですが、冬場は定番のライドコースに常にアクセスできるとは限らないことも、理由の一つでしょうか。
さて、トップ画像から寒々しい景色をお楽しみいただけたでしょうか?
暦は師走、まだまだ本格的な冬の入り口にすぎませんが、今年の冬はいきなり本気のようで、出だしからクライマックスな雰囲気が漂っています。
平地の積雪が20cm前後とファットバイクにはおあつらえ向きな状況なのですが、如何せん風が強すぎて出走がままなりません、それに加えて一週間近くこの有様ですし…
例によってコースの下見に出掛けてみると、平地なら場所によっては膝丈くらいまで積雪があるのに、最寄りのサイクリングロードは吹きっ晒しのため、この荒天下でも積雪は殆どゼロ。
この現象は昨シーズンから目立つようになり、私がファットバイクに乗り始めた当初には見られなかったものです。
以前なら、誰にも邪魔されずにフカフカのバージンスノーを楽しめる場所だったのに、ここ数年で明らかに積雪の質が変化し、スパイクタイヤはおろかスノータイヤですら意味をなさないコースになってしまいました。
こんな感じで横殴りの雪が降り続くので雪が維持されづらいのも納得ですが、冬のファットバイクにおいて、脇を掠める自動車、進路を阻む路肩の雪、ツルツルに磨かれた路面、それらを気にせず安心して走れるということは、何よりの魅力なんですよね。
私もその一人でしたが、『雪国住まいだけど、一年中自転車に乗っていたい!』そんな気持ちでファットバイクを購入しました。
実際に冬場に乗ってみて気付くのですが、地域の自治体との相性問題という隠れた障害もあり、各自治体の雪害対策への姿勢によっては、ファットバイクが全く楽しめない…といったことも珍しくありません。
これからファットバイクを購入したいと考えている方は、お住いの地域で毎年どのような除雪方法がとられているのか?という点も加味することをオススメします。
路面の雪を路肩に寄せるだけの除雪だったり、生活道路を雪山で塞いで通行不能にしていたり、積雪量に関わらず無秩序に融雪剤を撒きまくっていたり、歩道や路肩の除雪がおざなりだったり、道路を圧雪しない除雪を最良と考えていたりすると、ファットバイク乗りには優しくない可能性が高いです。
下見を兼ねた散歩を終えて家路につきますが、ここ数日の豪雪で慌てて処理したせいか、サイクリングロードへのアクセス路が軒並み雪捨て場と化していました。
周囲は農家が多く、冬場にこんな辺鄙な道を利用する人なんて居ないでしょ?とういう算段なのかも知れませんが、ところがどっこい居るんですよココに…
結局のところ、強風がおさまってもファットバイクでの出走はしばらくお預けかも知れません。公道は融雪剤で表面ザフザフ&路面ツルツルの隠れアイスバーン、サイクリングロードは積雪ゼロで面白味ナシ、平地は捨てられた雪でコースが寸断、そんな状況でした。
とはいえ、ファットバイクでの出走は押し歩きや担ぎ上げがデフォなので、足元の装備を整えてアドベンチャーライド風に楽しむのも悪く無さそうです。
余談ですが、今シーズンから冬靴を新調。雪まみれで見づらいですが上画像のメレル『サーモローグ』がかなり使えます。
耐寒・防滑・紐なし仕様で、見た目のゴツさの割にファットバイクでも違和感なくペダリングできました。ライド中にタイヤがスリップしても、踏ん張った足が滑らないのも良いですね。
仮に押し歩きや担ぎ上げで雪山に脚を突っ込んでも、靴の中に全く雪が入らないので、ファットバイク用として申し分ありません。