おかしいぞ……
少し前まで、暖冬だとかエルニーニョだとか囁かれていたのに、なんだか昨年よりも寒さが厳しい気が。
ほんの数日前に撮影したトップ画像のような天気が続き、たとえ積雪があっても数日でとけてしまう北国らしからぬ冬を覚悟していたのに、どうも風向きが怪しくなってきました。
初雪では時間が取れずにタイミングを逸しましたが、二度目の積雪に誘われて今季初のスノーライドへ出発。
路面状態はまだまだ序の口で、ちょっと太目のタイヤならマウンテンバイクやグラベルロードでも十分に走れるコンディションです。
気温は氷点下ですが、交通量の多いルートはご覧の通りかき氷のファイナル状態。
無雪期だと土埃や泥を拾って汚れが目立つファットバイクの極太タイヤですが、冬は走るだけで勝手に綺麗になってくれるのが嬉しいですね。
タイヤが濡れた状態で、水分の少ないパウダースノーに突っ込むと、粉砂糖をまぶしたドーナツみたいになるのもお約束。
何となく、ミス〇ードーナツのココナツチョコレートっぽく見えます。
積雪は深いところでもまだ5cm程度。
雪質も軽いため、抵抗感を覚えることなくスイスイ走れます。
暖冬だから、まだまだ大丈夫!
そんな余裕をかましていたので、タイヤは無雪期用のマキシスミニオンのまま。
一応、0.5BARまで空気圧を下げてここまで来ましたが、トレイル向きの低ノブタイヤだけに途中のアイスバーンで神経がすり減りっぱなし。
YouTube動画なんかを見ると、マキシスミニオンやシュワルベジャンボジムのままで雪道を走っている猛者もいますが、スゲェ……よく転ばないなぁと思う反面、見ているこっちがヒヤヒヤしたり。
長期予報は暖冬から一転して、十年に一度とか、最強寒波襲来とか、大雪や猛吹雪の恐れとか、そういったおどろおどろしい文言に挿し代わっていますが、どちらの言葉を信じたものか。
例年、十二月は天候が荒れやすく、一月中旬から落ちついてくるのが毎度のパターンなので、ファットバイクのタイヤをどのタイミングでスノータイヤに交換すべきか判断に迷います。
天気に惑わされず、すぐにでもスノータイヤに交換しても構わないのですが、ファットバイク用タイヤは高価なので、ノブの高いスノータイヤを無駄に摩耗させるのは極力避けたいところ。
暖冬によるウエットコンディションを見越して、フェンダーだけは既に準備万端。
フロント側はフォーク備え付けのベンダーフェンダーとボトムチューブ用フェンダーの二つで、ほぼ完璧に水跳ねや泥跳ねをブロックしてくれます。
リア側はベンダーフェンダーに加えて、昨シーズンから導入したサドルレール取付タイプを引き続き使用。
こんな頼りないフェンダーじゃ、お尻はギリギリ守れても背中がびしょ濡れでしょ?
そんなふうに思うかも知れませんが、冬のファットバイクはスピードが控えめになるため、思いのほかダメージを受けません。
それにウインターシーズンは撥水性のあるアウターをキッチリ着用しているため、仮に背中まで飛沫が届いたとしても直ぐに水滴が滑り落ちてしまい、ライド後に確認してもその痕跡すら確認できないことが殆ど。
あくまでも、「スピード控えめ」という前提ですが、私はPDW製やBBB製といった外観を損ねる大型リアフェンダーが苦手だったので、本当に助かっています。
近場のサイクリングロードへの道すがら、定番の撮影場所で小休止。
気温は氷点下ですが風が弱いので寒さは感じませんね、ウインターグローブも中綿なしの防風タイプでちょうど良いくらいです。
冬が深まるにつれ、自動車の轍だけでなく、犬の散歩やキツネ・タヌキ・ウサギといった野生動物の痕跡がハッキリと窺えるように。
目的のサイクリングロードに到達すると、野生のファットバイク乗りの痕跡が。
どうやら、二度目の積雪で小躍りしていたのは私だけではなかったようで、少し前に先客がいた模様。
このタイヤパターンには見覚えがあり、十中八九スペシャライズドのファットバイク用タイヤ「GROUND CONTROL 26×4.6」です。
近くにスペシャのFATBOY乗りがいることは知っていましたが、このタイヤ痕を見るのは二年ぶりでしょうか。
ライン取りからすると、低速でのんびりライドを楽しんでから、そのまま引き返して来たことがわかります。
私の住む地域はれっきとした雪国ですが、ファットバイク乗りはそれほど多くありませんね。
無雪期の方が多く見掛けるくらいですが、ホームセンターなどで販売されている街乗り用ファットバイク以外では、スペシャのFATBOY率が妙に高い印象。
FATBOYが多いのは、地元でも数少ないサイクルショップが数年前までスペシャの正規販売店だったからかも知れません。
しばらくサイクリングロードを流した後、コース外れて新たに開拓予定のルートを下見。
今年は熊の被害が多発したため山間のコースは極力避けていましたが、ようやく冬眠したのか出没のニュースがピタリと止みました。
冬眠しない個体も多いそうなので油断はできませんが、積雪が本格化して走破不能になる前に、雪景色の里山をのんびり流してみたくなります。
とはいえ週間予報によると明日からしばらくは大雪、トレースが完全に消えてしまうため里山ライドは難しくなりそう。
里山や低山は雪質的にこの時期にしか楽しめない場所だけに、本当にタイミングが難しいです。
春先だと雪質が重く、スタックしまくりですからね……私の体力ではチト厳しい。
短めのライドを終え、帰り際にちょっとしたサプライズ。
今季で二度目の冬を迎えるサルサ ベアグリースですが、27.5インチホイールで真っ当な雪道を走るのは実は今回が初めて。
昨シーズンは早々に26インチホイールとSURLY BUD&LOUタイヤに交換したため、27.5インチホイールの走破性を確かめる機会がありませんでした。
本当にたまたまですが、帰り道で比較的深い雪道に突っ込んでみたところ、今までに感じたことのない走行感が。
正直、雪道では太目のタイヤを装備した26インチホイールには及ばないと思っていたのですが、しっかりとした浮遊感がありつつも軽快に転がるという不思議な結果に。
26×4.8タイヤと27.5×4.0タイヤの走破性はほぼ互角。
26×4.8タイヤと27.5×4.0タイヤの接地面積はほぼ等しい。
そんな海外から情報を耳にした際は、そんなわけないだろ……なんて怪訝に思いましたが、どうやら完全に眉唾というわけでは無さそう。
私の気のせいかもしれませんし、まだ確証も伴っていませんが、今季はどんなに豪雪になっても当初の予定通り27.5インチホイールのみでライドし続けるつもりでいます。