いつも同じような絵面になってしまう……
私は写真に頓着していないせいか、どうしても愛車の画像がワンパターンになりがち。
ブログを運営している手前、物語性の乏しい記録写真のままではつまらないとは感じているものの、カメラに関しては素人に毛が生えた程度の知識しか持ち合わせていません。
今まで自転車の撮影構図について一切学んだことはなく、自身の感覚のみに頼って撮影してきましたが、そろそろマンネリ化とは決別したいところ。
私自身がずぶの素人なのであまり達者なことは言えませんが、今回は自転車の写真にバリエーションをもたらしてくれる、いくつかの撮影構図について話題にしてみましょう。
【1】真横/サイドビュー&ローアングル

トップバッターは基本中のキホン、真横からの撮影いわゆるサイドビューです。
重宝がられる反面ワンパターン化の元凶にもなっていて、気付けばライド中の写真は全てサイドビューなんてことも。
見栄え良く撮影するコツはローアングルで、クランクの高さに合わせて水平方向から撮影するとプロっぽい仕上がりになります。
また、サイドビューに限らず自転車はチェーンのあるドライブ側から撮影するのが鉄則で、機械的な美しさが愛車をより魅力的に見せてくれることも。
興味深いのは撮影時のクランクの向きで、画像のように水平またはチェーンステーの延長線上に合わせるのがマスト。
シートチューブのラインに合わせる方も多いですが、世界的な自転車メーカーの製品画像は水平かチェーンステーのラインに合わせているのが大半ですね。
より見栄えに拘るなら、バルブの位置やペダルの向きも大切。
前後ホイールでバルブ位置を12時か6時方向に統一するのが良く、あえて見えづらいバルブは無視してタイヤの側面のロゴやタイヤレターの位置合わせで統一感を出すのも手。
ペダルは言うまでも無く踏み面が水平になるのがベストなものの、回転の滑らかなペダルは自重で勝手に倒立してしまうため、おまけ程度に考えましょう。

お察しの通り私もサイドビューを多用していて、少し前までクランク位置をシートチューブのラインに合わせる派でした。
自転車を趣味にし始めた頃は「ドライブトレイン側からの撮影」「クランクの向き整える」このふたつの撮影ルールを全く気にしていなかったため、昔の写真はかなり奔放ですね。
【2】斜め後方/リアクォーター

サイドビューの次に多いのが、斜め後方から撮影するこのリアクォーターかも知れません。
斜め後ろから撮影することによりスプロケットを含むリアメカから車体前方への視線誘導があり、メカニカルな美しさを表現できると共に、前方へと続く景色がライドの期待感や達成感も演出してくれるオマケ付き。

進行方向をフレームインすることで奥行やスピード感を表現できますが、個人的にオン車はスピード感オフ車はメカメカしさを強調したいところ。
こちらもローアングルにすることでタイヤやリアメカのディティールが強調されるので、ファットバイクでは多用していた撮影構図です。
【3】斜め前方/フロントクォーター

ベーシックながら不人気な印象を受けるのが、斜め前方から撮影するフロントクォーターです。
奇妙なことにサイドビューやリアクォーターと比べてこの構図を採用している写真は少なく、特にロード系ではそれが顕著。
不人気なのにはドライブトレインが目立たないことやパースの影響で頭でっかちに見えてしまうことが影響していて、シート高よりもハンドル高が低いロードバイクの美しい黄金比が打ち消されてしまうのが理由とのこと。
実際、大手メーカーのロードバイク画像だと、サドル高がハンドル高とほぼ同じか若干高く見えるように工夫されていて、フロントクォーターかつローアングルからのアオリ構図という傾向が見られました。

逆にMTBやファットバイクといったオフロード車では力強さを表現できる構図で、ハンドルを少しだけカメラ側に切ることで躍動感も演出できます。
個人的に割りと好きな構図なのですが、ブログやSNSにアップしようとすると何故かしっくりこず、バランスが難しく感じることがよくありますね。
【4】引き/ワイドショット・三分割法

自転車を主役につつも、しっかりと風景もフレームインさせたい時に重宝するのが引きの構図です。
特に三分割法がオススメで、縦横3分割した線の交点に愛車を合わせるように撮影すると見栄えがグッと良くなり、写真がワンランク上の仕上がりに。

目的地に到達した達成感や風景の美しさを表現するのに打って付けで、実際に私も教科書通りの使い方をしたことがあります。
スマホでも三分割法のグリッドは設定で簡単に表示できるため、ロングライドや観光では積極的に使っていきたい構図でしょうか。
【5】寝かせ置き&俯瞰/トップダウン

個人的に最も伸びしろがありそうに感じるのが、車体を地面に寝かせた構図。
ペダルやグリップを消耗品と割り切っているオフロード車乗りがよくやる手法で、ドライブトレイン側を上に向けるのが基本。
見栄えの他にリアメカを保護する意味もありますが、ディスクブレーキ車だと反対側にローターがあるため、凹凸の多い河原などでは注意が必要。
カメラ位置は地面に近づけたローアングルか真上から見下ろす俯瞰/トップダウンがおすすめで、後者は草花や落ち葉、花びらや雪といった季節感を盛り込みやすいのが強みです。

私自身、この構図で撮影したことは数えるほどしかありませんが、SNSやブログでは河川敷にタンポポやブタナが咲き乱れる時期や落ち葉の絨毯が出来る時期によく見掛けますね。
ペダルとハンドルを支えにして車体を地面に寝かせるだけなので、いちいち立て掛ける場所を探す必要が無く、風の影響を一切受けないのも地味に嬉しい点でしょうか。
一度でも撮影中に愛車を転がした経験のある方にとっては、非常に安心感のあるやり方かも知れません。
【6】寄り/クローズアップ・マクロ・ディティールショット

車体全体を写すのをやめ、大胆にクローズアップする寄りのアプローチも見栄えがします。
タイヤ・スプロケット・コックピットといった部分の造形や質感を切り取ることで、自分の拘りポイントを前面に押し出した表現が可能。
スマホならポートレートモードなどで背景を強くぼかすのがおすすめで、主役となる部分をより強調することができます。

この構図はテーマのあるコンテンツには特に有効で、私もよくお世話になっている構図ですね。
特に難しいことを考えなくても、そこそこ良い絵面に仕上がってくれるため、パーツ類の紹介やレビュー用には重宝します。
因みに、このペダル画像はミラーレス一眼で撮影した覚えがあり、機材に助けられている側面も。
【7】自転車と一緒にその場の空気感を落とし込む

最後は主役の自転車に小物や主観を追加して、その場の空気感を落とし込む構図。
休憩中に外したヘルメットやグローブ、補給食やコーヒーを意図的にフレームインさせ、ライド中のちょっとした時間を切り取ったような雰囲気に。
こちらも背景をぼかすのが効果的で、ある意味車体の一部ではなくライド中のひとコマにクローズアップしたディティールショットだという解釈も。

サドルに小道具を乗せて撮影台代わりにするのもよく使われる手法で、ライドの季節感や休憩時の安息感を伝える良い手助けになってくれます。
サドルに脱いだグローブを置いたりハンドルに外したヘルメットをぶら下げるだけでも、十分に休憩中の一服感が伝わってきますからね。

また、一人称視点でのライド目線もその場の空気感を伝えやすい構図で、見る人に対してちょっとした没入感を演出できます。
実際の目線で撮影してしまうと、コックピットまわりと少し手前の路面しかフレーム内に収まらないため、試すなら首よりもずっと低い位置でカメラを構えるのがおすすめ。

一人称視点での撮影は横構図のランドスケープよりも縦構図のポートレートの方が向いていて、カメラをわざわざ低い位置に構えなくても、自然に進行方向を見通すようなフレームインが可能。
私はブログにアップする手前ランドスケープで撮影していますが、上画像を撮影するために股間近くでカメラを構えたことを今でもハッキリと覚えています。
まとめ
自転車の撮影に役立つ七つの構図について簡単に紹介してみましたが、自身の撮影歴を振り返ってみると、意外にも全部卒なく試していたという予想外のオチ。
正直な話、グラベルロードにセンタースタンドを備えるだけで撮影の自由度は格段にアップするものの、流石に500g超の重量増には相当な覚悟が必要です。

妥協案として青奴工房の「めだたんぼー」やトピークの「フラッシュスタンド スリム X」といった携帯可能な簡易スタンドを頼るのもひとつの手ですが、めだたんぼーは撮影用に特化しすぎているせいか強度や安定感に不安を覚える一面も。
個人的に安定感があり汎用性も備えたフラッシュスタンドの方が好みですが、こちらは仕組み上クランクの向きを任意に選べないのが難点。
使用中はドライブ側のクランクが必ず12時方向を向いてしまうのが最大のガッカリポイントで、見栄えにとことん拘りたい人にはあまり向いていないかも知れませんね。

