雨ニモマケズ…グラベルロード用の『フェンダー・泥除け』あれこれ

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ロード系のバイクに泥除けは蛇足だよなぁ……

ずっとそう思っていましたが、愛車のグラベルロードは例外かも知れません。

いざジテツウに使ってみると、思いのほかウエットコンディションを走る場面が多く、水跳ねや泥跳ねを警戒するあまり自ずとノロノロ運転に。

雨や雪の多い季節くらいは泥除けを頼りたい。

実用面を考えるとそういった結論に至りますが、流石にフルフェンダーは大げさすぎますし、常設による重量増も避けたいところ。

軽量で着脱もスピーディーに行えるリムーバブル仕様。

それに加えて水跳ねや泥跳ねを防ぐ確かな防御力も備えている。

フルサスMTBやファットバイクといったオフ車歴が長かった私からすると、そんな都合の良い物は存在しないという認識でしたが、この思い込みが良い意味で裏切られることに。

いざグラベルロード用のフェンダーやマッドガードについて調べてみると、手軽に使える簡易フェンダーからフルフェンダーに迫る物まで、完成度の高い製品が目白押し。

逆にどれを選ぶべきか悩むほどですが、今回はそんな製品の中から定番人気のフェンダー・マッドガード・泥除けを幾つかピックアップしてみました。

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ASS SAVERS/アスセイバー「WIN WING 2 GRAVEL」

軽量72gのグラベル用フェンダー『アスセイバー WIN WING 2』の詳細イメージ03

【重量】72g
【対応ホイールサイズ】650B/700C
【最大タイヤ幅】60mm
【価格】¥6000弱

まずは一番人気の簡易フェンダーASS SAVERS/アスセイバーの「WIN WING 2 GRAVEL」から。

軽量72gのグラベル用フェンダー『アスセイバー WIN WING 2』の詳細
「ASS SAVERS」からロードバイクやグラベルロードに対応する簡易リアフェンダーが登場。約70gと軽量な上に工具不要で着脱が可能、無駄を削ぎ落した必要最小限のサイズながら、背中・お尻・腿裏を水跳ねや泥跳ねからしっかり守ってくれます。

とはいえ、この製品については以前に記事にしたこともあるので軽めの内容で。

ロードバイク用の「WIN WING 2 ROAD」とグラベルバイク用の「WIN WING 2 GRAVEL」の二種類があり、それぞれに十種類ほどのカラーバリエーションをラインナップ。

水滴がタイヤの接線方向にしか飛ばないという性質を利用し、カバー面積はタイヤ上半分の1/4を覆うのみという大胆な設計。

取外しも容易で軽量な点が魅力ですが、現状はリア用のみという弱みも。

フロント側もカバーしたいなら、同アスセイバーのフォーク用フェンダー「MUDDER MINI」かボトムチューブ用の「SPEED MULLET REGULAR」を組み合わせる必要があります。

TOPEAK/トピーク「TETRAFENDER G1&G2 SET」

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【重量】F194g/R340g 計534g
【対応ホイールサイズ】650B/700C
【最大タイヤ幅】50mm
【価格】¥10000弱

お次はトピークの「TETRAFENDER/テトラフェンダー」シリーズから、グラベル用の「G1」と「G2」がセットになった製品。

外観からもわかるようにフルフェンダー並みの防御力を備えつつも、着脱はダボ穴要らずな面ファスナー仕様。

取付角度の微調整もでき、2ピース構造になったリア側はショート・ロングの使い分けが可能。

注意点として、フェンダーの先端がフォークやシートステーに入り込む形状になっているため、リムブレーキ車とは相性が悪く、特にリア側はフレームクリアンランスによる相性問題が起こりがち。

フルフェンダーに近い機能性を発揮し評価も概ね良好ですが、前述したクリアランスが原因で無改造では適合しなかったという声も聞かれるため、その点だけは留意したいところ。

余談ですが、このタイプのグラベル用フェンダーはフルフェンダーに近い機能を有していることもあり、重量面ではやや不利な印象。

どの製品でも前後セットで400~500gくらいが相場なので、そういうモノだと思って受け入れるのが良さそうです。

RBRL「Fender Set RL-780」

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【重量】計146g
【対応ホイールサイズ】650B/700C
【最大タイヤ幅】45mm
【価格】¥4000弱

続いてはRBRLというちょっと聞き慣れないブランドのフェンダー。

ハッキリとした出処はわかりませんが、お察しの通り中華ブランドの製品で、お値段が他製品の1/3~1/2という低価格さが最大の魅力。

安価なので思わぬ落とし穴がありそうな気もしますが、実際に使用した方の評判も上々で特に不満点の無い仕上がりとのこと。

上画像の「RL-780」という前後セットの製品イチオシで、簡易なピボット式ながら角度の微調整機能も備え、車体への取付けは付属のラバーバンドで簡単にできます。

前後セットでの重量が146gと軽すぎる点に違和感はあるものの、一応リムブレーキ車にも対応しカバー範囲も十分。

また、リアフェンダーの仕様が不明瞭で、前述のトピーク製のように付属のエクステンダーで長さ調節が可能という情報もチラホラ。

仮に購入するなら、重量146gは眉唾モノ、リアフェンダーにエクステンダー機能が無い可能性。

このふたつに関しては、事実ならラッキー!くらいに考えておいた方が良さそう。

Zefal/ゼファール「Shield G50」

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【重量】F195g/R212g 計407g
【対応ホイールサイズ】650B/700C
【最大タイヤ幅】48mm
【価格】¥7500弱

中華製はちょっと……という方には仕様が似通っているZefal「Shield G50」がオススメ。

紛らわしいことに市場には同製品の旧モデルと新モデルが混在している状態で、新旧で仕様に違いが見られます。

新モデルは欠点だった重さと着脱の煩わしさが改善されているため、選ぶなら断然こちら。

フェンダーを支えるステー部分のデザインにやや癖があるものの、ピボット式で角度の微調整も可能。

また、リアフェンダー先端にあるマッドフラップを交換することにより、リムブレーキ車にも使用できる余地を残しています。

因みに、新旧モデルを見分けるには「重量」や「価格」が目安になります。

旧モデルは前後セットで474gと重く、価格も¥6000前後な場合が多いでしょうか。

MUDHUGGER/マッドハガー「Gravelhugger」

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【重量】F74g/R139g 計213g
【対応ホイールサイズ】650B/700C
【最大タイヤ幅】650B-50mm/700C-42mm
【価格】F¥4400/R¥5600

お次はMTB用のフェンダーでお馴染みのブランド、MUDHUGGERが手掛けるグラベル用フェンダー「Gravelhugger」です。

画像の通り無駄を削ぎ落したシンプルな設計により、前後セットで200g台の軽量さを実現。

加工の容易さも魅力で熱湯やヒートガンで温めて変形させるMUDHUGGERではお馴染みのテクニックが使えます。

フロント側は付属のOリングを利用して車体に取付けますが、リア側は結束バンドで固定という落とし穴が。

リア側をスムーズに着脱するには別売りの「Quick Fit Strap」という面ファスナー式バントが必要になり、この点が評価を下げている印象ですね。

また、リムブレーキ車には使えず完全にディスクブレーキ用だという点にも注意したいところ。

私は形状の似たMTB用を使った経験がありますが、リアフェンダーの後方がホップしたようなデザインは人を選ぶかも知れませんね。

因みに、大手ECサイトでは殆ど取扱いが無いため、気になる方は自転車専門のECサイトを頼るか、本家UKの公式HPから直接購入するのがオススメです。

SKS「SPEEDROCKER」

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【重量】計408g
【対応ホイールサイズ】700C
【最大タイヤ幅】42mm
【価格】¥13200

最後に紹介するのはドイツメーカーが手掛ける、SKS「SPEEDROCKER/スピードロッカー」です。

ご覧通り前後フェンダーから伸びるステーが仰々しく、ダボ穴式のフルフェンダーと見紛うほど。

このステーのおかげで非常に安定性が高く、車体への取付けは工具要らずな面ファスナーとラバーバンドのみという設計。

リムブレーキ車への対応については特に言及は見られませんが、リアフェンダーの形状を見る限り相性はイマイチな印象ですね。

利用者が多く評価も概ね良好ですが、フロントフェンダーの構造が他社製と比べて複雑なせいか、取付け時に苦戦したり、フォーク部分に泥が溜まりやすいといった弱点も。

注目すべきは、SKSオリジナルの「ESC ヴァリオ セーフティー システム」で、トレイル走行時に枝などの異物を巻き込んでも、自動的にステーが外れる安全機能を備えています。

対応する最大タイヤ幅が42mmということで多少物足りなさを感じますが、実は「SPEED ROCKER XL」という拡張版も存在し、こちらは52mmまで対応とのこと。

いかにもドイツ製といった凝った作りのフェンダーですが、外観の複雑さの割りに408gと軽量なのが意外ですね。

シートポスト・シートチューブ取付けの簡易フェンダー

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ついでなので、オマケとしてシートチューブ・シートステー取付けタイプの簡易フェンダーにも触れておきます。

ASS SAVERS「WIN WING 2」が登場したことにより以前よりも存在感が薄くなっていますが、緊急時ならコレで十分といった方も多いですね。

画像左がASS SAVERS「FENDOR BENDOR」重量61g/価格¥4000強

画像右がMUCKY NUTZ「REAR FENDER」重量72g/価格¥3500弱

どちらもシートステーやシートチューブにベルクロのみで固定する簡易リアフェンダーで、MUCKY NUTZはロール状にして携帯することもできます。

残念ながらASS SAVERSの「FENDOR BENDOR」は本家の公式HPから既に姿を消していて、そう遠くない未来に手に入らなくなる可能性も。

やっぱり主力はもう「WIN WING 2」なんでしょうね。

まとめ

グラベルロード用のフェンダー・マッドガード・泥除けについて幾つか取り上げてみましたが、前後セットタイプは総じて完成度が高く、個人的にダボ穴固定のフルフェンダーが不要に思えるほどでした。

常用しないなら良コスパなRBRL「RL-780」やZefal「Shield G50」あたりが狙い目。

逆に長期間付けっぱなしにするつもりなら、安定感のあるTOPEAK「TETRAFENDER G1&G2 SET」やSKS「SPEEDROCKER」を選びたいところ。

正直、見た目のインパクトや評判の良さから一度くらいは「WIN WING 2」を試してみたい気持ちもありますが、こちらはこちらでフロント側に何を使うかで悩むことになりそう。

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