携帯用のハンドポンプとして、コンパクトで人気の高いAIR BONE(エアボーン) を購入するつもりが、秀逸なデザインに惹かれてCrankBrothers(クランクブラザーズ)の『Gem(ジェム)』を購入。
クランクブラザーズのシンプルかつ男臭いデザインは、どうやら私の琴線に触れるものがある様です。
エアボーンは確かにコンパクトですが、CO2カードリッジ&インフレーターを補完する目的で使われることの方が多く、単体での実用性は著しく劣ります。
万が一のための懐刀的な意味合いが強いため、携帯ポンプ単体で済ませたい場合はそれなりに実用的な製品を選びたいところでしょうか。
デザインが秀逸!クランクブラザーズの携帯ポンプ『Gem/ジェム』の感想
購入したときには気にも留めていませんでしたが、パッケージ開封してまじまじと眺めてみると、この携帯ポンプが何かに似ていることに気が付きます。
シルバーを選択したせいか、どことなくライトセイバー風味な外観。
単なる偶然かと思いましたが、他のカラーバリエーションは蛍光色のレッドやグリーンで、色味がモロにライトセーバーでした。
さて、肝心の携帯ポンプとしての機能ですが、付属品は本体の他にボトルケージマウントに取り付けるアタッチメントと固定用のゴムリングだけと大変シンプル。
これらは携帯ポンプをフレームへ外付けする時に使用し、手で外すときにちょっとキツいかな?と感じるくらいしっかりと固定されるので、走行中に脱落する心配は無さそうです。
気になるサイズ感はメーカー公称値で176mmとなっていて、実際その通りの寸法でした。
上画像では明らかにそれ以上の寸法に見えますが、単純な撮影ミスです。
シリンダー部分が若干伸びた状態のまま撮影してしまいました。
因みに、ヘッドの部分の寸法は47mmで持ち手の最大径は33mm、縦横の最大寸法は176mm×47mmとなります。
携帯ポンプとしては少し大きめな部類に入るものの、内寸180mmのツールケースにならギリギリ収納できるサイズ感。
今回はSサイズを選びましたがジェムにはLサイズもあり、Sサイズが寸法176mm重量128gに対して、Lサイズは寸法205mm重量155gと3cmほど総寸が長くなります。
最大空気圧は両者とも100psi/7barと共通で、現在はSサイズのみの販売につき、何気にLサイズはレア物かも知れません。
さて、実際に手にしてみて一番便利に感じたのはジェムに備わっているエアボリューム切り替え機能です。
持ち手の底部にあるツマミを捻るだけで、容量重視のハイボリュームモードと空気圧重視のハイプレッシャーモードに切替が可能。
用途に応じてポンピングの負荷を任意に調整でき、タイヤボリュームの大きなマウンテンバイクには容量重視、グラベルロードには空気圧重視といった使い分けができます。
個人的にハイボリュームモードが思いのほか使いやすく、ミニベロ用に購入したもののファットバイク用の携帯ポンプとしての方が役立ってくれそうな気も。
口金は仏式と米式の両方に対応し、口金部分を緩めて内部パッキンの向きを変えることで変換ができます。
人によってはホース付きではない点に不満を感じるかも知れませんが、ホース式はバルブコアが共回りする恐れがあるので、個人的にはクランプ式の方が好みです。
出先でバルブコアが緩んでしまうことは割と起こり、元に戻せる工具が無いと空気漏れで途方に暮れるなんてことも。
ホース付きのポンプを愛用している方は、バルブキャップ型のバルブコアツールで万が一に備えましょう。
因みに、シュワルベ製チューブは新品でもバルブコアが緩んでいることが多いそうなので、チューブ交換の際は確認&増し締めをお忘れなく。
まとめ
ハイボリュームとハイプレッシャーの切替ができて、そこそこ軽量。
おまけにデザインが素敵!
大雑把にいうと、Gem/ジェムはそんな携帯ハンドポンプでしょうか。
切替機能のあるポンプは他にもありますが、ジャムは割とコンパクトにまとまっている方かも知れませんね。
前述の通り、ツールケースにもギリギリ収納できるサイズ感ですが、良デザインを活かしてフレームに剥き出しでマウントするのがイチオシな携帯方法。
シートチューブのボトルケージマウントに備え付けると、ハードテイルMTBでもリアショックっぽい外観になって、妙な一体感を醸し出してくれます。
結局、ファットバイク用として使ってますけど、悪くない見た目でしょ?