幅15cmの超極太タイヤ!SURLYの新ファットバイクが色々凄かった

幅15cmの超極太タイヤ!SURLYの新ファットバイクが色々凄かったイメージ06

普段はあまり触れない、時事ネタを少々。

日本国内では尻すぼみになっているファットバイク市場ですが、少し前に発表されたSURLYの新ファットバイクがなかなか刺激的です。

ファットバイクの元祖とも呼べるSURLYが手掛けただけに、良い意味で普通じゃありません。

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正確には新ファットバイクではなくムーンランダーの完全リニューアルとなり、その名も「MOONLANDER-V2」

ファットバイクを越えるファットバイクと呼べるほどの外観で、タイヤサイズはまさかの24×6.2インチ!

タイヤ幅が15cmを越える、まさにモンスターマシンです。

フレームの外観が街乗り用のコミューターバイクっぽいのも興味深いですが、チェーンステイレングスが561.8mmもあり、立ち位置はミドルテールバイクとのこと。

いまどきのファットバイクはフロントエンド幅が150mm、リアエンド幅が197mmですが、MOONLANDER-V2はフロント・リア共に197mmという特殊仕様。

フロントハブにもリアハブと同じ物を使用するため、フロント側からもラチェット音がするという独特な走行感になります。

SURLYが送り出した最初のファットバイク「PUGSLEY /パグスレー」や旧ムーンランダーも前後共通でしたが、これにより前後のホイールを入れ替えて使うなんてことも。

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低圧にして乗った際の走破性は相当なもので、PVではガレた河原を難なく走行していました。

画像でもタイヤの扁平具合がしっかりと確認でき、接地面積がとんでもないことになっています。

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24インチホイールのファットバイクは大抵キッズ用ですが、超極太タイヤを実装するために正式採用。

24インチ用はタイヤの選択肢が殆ど無いことを察してか、「Surly Molenda」という新タイヤも同時にデビューしています。

タイヤパターンは26インチ用のNATEに似ていて、60TPIのワイヤービードとのこと。

リムも「Surly Clown Royal」という新作で、100mm幅の製品は26インチ用の「Surly Clown Shoe」以来かも知れませんね。

低圧にしたファットバイクの接地面積は成人男性の手のひらとほぼ同じ150㎠前後といわれますが、15cm超えの極太タイヤに100mm幅のワイドリムの組合せだと、足底面積を超える200㎠オーバーも普通にあり得そう。

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個人的にタイヤの太さよりも驚いたのがこちら。

SURLYも遂に電動か……

初見では、そんな勘違いをしそうになりますが、実はこれギアボックス。

なんと、MOONLANDER-V2は内装式変速を採用しているのです。

Pinion C1.9 XRという9速モデルが採用され、ギアレンジはシマノ12速やスラム12速を上回る568%とのこと。

これで車体を転倒させても、いちいちディレイラーハンガーへのダメージを気にしなくても済みそうです。

内装式変速には自分でメンテしづらいという難点がありますが、海外にもファンの多いSURLYだけに早い段階でメンテナンス動画が充実するかも知れません。

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細部で目を引いたのがリアハブ部分で、リアコグにはフロントチェーンリングとよく似た物がセットアップされていました。

内装式変速のなせる業ですが、見た目だけなら前後で1対1の比率にかなり近くなっています。

一応、フレームのリアエンド付近にはディレイラーハンガーが備わっているので、リアディレイラーを取付けて外装変速を使うことも可能。

恐ろしいことに、リア12速にするとフロント側の内装式変速と組合わせて9×12=108段変速なんて無茶もできたり。

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車重は見た目通りの重量級で、約21kgとファットバイクの中でも相当に重い部類。

内装式変速、ドロッパーポスト装備、超極太タイヤ&リム、クロモリフレーム

これだけのパッケージングですから、無理もありません。

因みに、タイヤクリアランスは26×5.1インチ、27.5×4.8インチ、29×3.0インチと、ほぼすべてのファットタイヤに対応。

フロントエンド幅が197mmなので、手持ちのホイールをポン付けでは使えませんが、フォークごと交換してカスタマズするのも面白そうです。

先行レビューによると、24×6.2インチタイヤの存在感は相当なものらしく、タイヤを含むホイールの直径は80cm近いとのこと。

ファットバイクは26インチや27.5インチでも同じような直径になりますが、26インチでタイヤ幅が12cm弱、27.5インチでタイヤ幅が10cm弱くらいですから、太さが段違いです。

ちょっと気になる話として、レビュー用としてSURLYから提供された車体にはセットアップ済みのブチルチューブの他にTPUチューブが付属してきたという情報が。

私の知る限り、24×6.2インチに対応するTPUチューブはまだ製品化されていないので、タイヤやリムと並んでチューブにも新しい製品が加わる可能性が濃厚です。

SURLYのロゴ付きTPUチューブは白色だそうなので、唯一ファットバイク用のTPUチューブを生産しているREVOLOOPあたりに外注したのかも知れません。

さて、気になる完成車のお値段は4199ドル。

2024年現在のレートで60万円くらい、国内の正規販売価格だと税込726000円でした。

お世辞にも安い買い物ではありませんが、このギミックの数々にはかなり惹かれるものがありますね。

たぶん、大抵の方は電動のM○TE-Xなんかを選んでしまうんでしょうけど……

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余談ですが、MOONLANDER-V2を見た瞬間にこのバイクのことを思い出しました。

1991年頃にリリースされたHANEBRINK BIG BIKEです。

画像は後継のExtreme Terrainですが、海外の先行レビューでも似たような感想がありました。

地球上で走れない場所は無い!

月面だって走れる!

当時はそんな触れ込みで紹介されていた記憶がありますが、価格は30万円程だったでしょうか。

根強いファンの多いバイクで、現在はオークションやフリマサイトで100万円近いプレ値になっています。

状態次第では今でも欲しいバイクですが、タイヤがもう手に入らなそうなので、実際に乗るとなると維持やメンテナンスに苦慮させられるかも。

ヨロズ日記

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