ファットバイクと共に愛用しているセカンドマシン、KHS製のミニベロ『F20R』に乗り始めて半年ほどになります。
やや大きめの451ホイールとはいえ、20インチサイズの小径車は路面の状況がダイレクトに伝わり、慣れていないと少しの距離でも振動で手がしびれてしまいます。

春先に100円ショップの防振ゲルパットと4ミリ厚のバーテープでミニベロの振動対策をしたのですが、使用したOGK KABUTOの『BT-09』というバーテープが使用4ヶ月で予想以上に汚れてしまいました。
ただでさえ汚れの目立つホワイトカラーですし、汗をかきやすい夏場では無理もない話です。
しかも、このバーテープはクッション性は抜群なものの質感や手触りが和紙に近く、交換した直後から『これは速攻で汚れるな…』と実感できるほどでした。
流石に遠目からでも汚れが目立ち見栄えが悪くなってきたので、前回交換の際に予算の関係で見送ったシリコン製のバーテープに交換することにします。
シリコン製バーテープは『ファブリック』か『マジックワン』か?

前回交換した際から大体の目星は付けていましたが、最終的にシリコン100%のバーテープに決めました。
シリコン製のバーテープは裏面に粘着テープが付いておらず、何度でも巻き直しが出来る長所があります。
また、表地や裏地を含む全体がシリコン製になっているため、中性洗剤やガラスクリーナーで簡単にお手入することも出来ます。
候補はfabric(ファブリック)のシリコンバーテープとMagic One(マジックワン)のSilic1の2つに絞られ、どちらのメーカーも比較的新しいブランドです。
汚れ落ちの良さと手入の容易さで話題になったのはマジックワン製の方ですが、最近人気の高まっているファブリック製も気になります。
どちらも機能面には大差はありませんが、表面がフラットなマジックワン製はクリーナーで汚れを落としやすい反面、斑(まだら)に汚れが付きそうな印象があります。
ファブリック製は表面がエンボス加工され、汚れが目立ちづらく、滑り止めにも一役買ってくれそうですが、クリーニング時には歯ブラシなどでゴシゴシこする必要が出てきます。
あれこれ悩みましたが、汗などの水分を全く吸わないシリコン製なので滑り止めの付いたファブリック製のシリコンバーテープを選ぶことにしました。
手入の容易なマジックワン製も捨てがたいのですが、こちらは絶えずグローブを着用している方に向いているかも知れませんね。
ファブリック製シリコンバーテープの感想

新興ブランドとして、某アップル的なイメージ戦略を感じるファブリックですが、パッケージもシンプルでお洒落に仕上がっています。
因みに、シリコン製のバーテープは高額でファブリック製は5000円弱もします。以前はマジックワン製の方が高額でしたが、価格改定され手の届きやすいバーテープになりました。
バーテープに5000円は高い!!と思うかもしれませんが、何度も巻き直しが出来る上に、洗浄可能で劣化にも強いとなれば、マメに交換するよりもコスパは良いと感じます。

パッケージの内容物はシリコン製バーテープとエンドキャップ、仕上げのフィニッシュテープの3種類で、もちろん2つセットになっています。
説明書は同梱されておらず、巻き方についての解説もないので、初めての方はネットで巻き方について情報収集をした方が安心できます。
とはいえ、何度でも巻き直しが可能なシリコン製のバーテープですから、トライ&エラーを繰り返して練習すると、みるみる上達していきます。どちらかと言えばエンド処理の方か難しかも知れませんね。

前述の通りバーテープの表面にはエンボス加工が施されていて、ハニカム構造を思わせる幾何学的な模様になっています。
通常のシリコンでも滑り止めには十分ですが、汗ばんだ状態でハンドルを握る場合はこちらの方が安心感があるでしょうか。素手派には特におすすめな感じです。

実際に巻いてみた感想ですが、クッション性は巻き方である程度の調節が可能です。
今回は振動対策が主ですから緩めの厚巻きにしましたが、強く引っ張りながら薄く巻くことも出来ます。
仕上がりに納得がいかず、左右とも2回ずつ巻き直しをしたのですが、何度もやり直しが利くのは本当に便利に感じますね。
また、巻いている最中にコンポーネント部分に垂れ下がったバーテープが触れてしまい、オイル汚れを拾ってしまったのですが、ビックリするほど簡単にクリーナーで拭き取れました。
エンド処理ではバーテープの終端を斜めにカットする方法が定番ですが、今回はハサミを入れたのはその部分のみで、カットによる長さ調整は一切せず、巻き加減のみで長さを調節しました。
流石に高価ですし、巻き直しや再利用を考えると、積極的に切る気にはなれません。
巻き終わった後に試乗したところ、グリップに違和感は無く、握り心地も悪くありません。流石に以前よりは硬く感じますが、張りのあるシリコン製だけに前よりも力強く振動が吸収されています。
バーテープが若干薄くなった分、ブレーキレバーにも手が届きやすくなり、安全性が若干向上したのも地味に嬉しいところです。
まとめ
バーテープとしては少し値の張る買い物でしたが結果的に大満足です。
巻き方によっては厚みが出るのでエンド処理には慣れが必要になりますが、今回もエンドテープの定番『3Mプラスチックテープ』が便利に使えました。
何かとお手入れが面倒な白バーテープですが、シリコン製ならクリーナーを吹付けて少し時間を置いただけでも汚れが浮きますし、使用済みの歯ブラシで擦れば頑固な汚れも落とせます。
私のミニベロはブルホーンバーなので、芋虫チックな見た目は相変わらずですが、しばらくの間はバーテープ交換の手間から解放されそうです。
【追記】
交換から一年以上が経過しましたが、劣化が肉眼で確認できないほど綺麗なままです。
一度だけ、駐輪中に風で愛車が転倒した事があったのですが
持ち前の強度と弾力性で、車体を上手くガードしてくれたのには、本当に驚かされました。
【追記】
交換から三年が経過し、流石に転倒時に擦れた部分から『ささくれ』のような劣化がチラホラみられるようになりましたが。それ以外は至って綺麗で、相変わらず真っ白なままですね。
もう十分に元が取れているので、思い切って買い換えても良いのですが、まだまだ使えそうです。