冬眠させていたグラベルロードのメンテナンスが一段落。
昨年と比べると一ヶ月遅れの再稼働となりますが、ここからはファットバイクに代わりグラベルロードのシーズンです。
まだ防寒着が手放せない気温なものの、日差しにはすっかり春の気配。
タイミング良く休日というこもあり、グラベルロードで今年初めてのライドを楽しむことにしました。

まずは近場のサイクリングロードへ、メンテ直後なのでチェーンまわりはご覧の通りピカピカです。
今回はフリーボディのグリスアップも含め、ドライブトレインを隅々までクリーングしたせいか、気味が悪いほど駆動音が聞こえません。
少し前から、チェーンルブを定番のワコーズ製からAZのセミウェットBCL-005に乗り換えていますから、このあたりも少なからず影響しているのかも。
初使用のBCL-005でしたが、なかなか良いですねコレ。
しっかりと水置換性がありますし、お値段もワコーズの半分以下、おまけに容量は倍以上ですから、代替品として申し分ありません。

しばらくサイクリングロードを走ってお気に入りの桜並木ルートに到着。
行動パターンが一年前と全く同じで、思わず含み笑い。
無自覚ながら、春に来たくなるような印象深い場所なのでしょうね、きっと。
あと一ヶ月もすればここも桜が満開になりますが、残念ながら昨年から引き続き工事中。

数年前の豪雨災害で舗装路ごと堤防が崩れたことが原因で、二年近く経っても復旧は半ばです。
建築確認表示によると10日後には工事が終了するとのことですが、とても桜の季節に間に合うようには見えず、今年の観桜は期待薄でしょうか。
ギリギリ通過できた昨年とは違い今年は完全に通行止めなので、ここは素直に迂回することにします。

迂回路を経て数年ぶりの定番コースに到着。
以前は頻繁に走っていた場所ですが、昔からクマの巣窟と言われる土地柄につき、出没が激増した近年は意図的に避けていました。
ですが、この極短い期間だけは例外。
路上の雪が消えて走りやすい上に、クマの活動もまだ本格化していないボーナスタイムです。
鬱蒼とした枝葉はまだ無く、道端の茂みから遠方まで見通しが利くのもこちらには好都合だったり。

途中で前々から気になっていた川沿いの未舗装路で小休止。
グラベルロードだからグラベルを走らないとね!
そんな義務感はこれっぽっちも持ち合わせていませんが、こういった道を見るとやはり脚がうずうずします。

昨夜に降り続いた雨で路面が緩んでいたため、あまり奥まで進まず少しだけ様子見。
奥まで景色が開けていて、眺めも悪くありませんね。
うろ覚えですが、夏場でも路面が草に覆われずにトレースが維持される筈なので、クマの懸念さえ無ければもっと暖かい季節に走ってみたくなるコースでしょうか。

未舗装路を引き返して本来のルートを進むと、河原にはまだ雪がとけ残っていました。
因みに、冒頭からチラチラ写真に写り込んでいる河川は全て同一のもの。
最初が下流域で、この辺りは上流寄りな中流域ですね。
あと数キロ遡上すると水の澄んだ上流域となり、若かった頃はよくキャンプや渓流釣りに来ていました。

更に進むと、山間にある田んぼに北帰行中の白鳥がわらわらと。
平地からは既に姿を消していますが、この辺りではまだ普通に見掛けますね。
嘴の黄色い部分が広く、先端に向かって鋭角気味になっているのがオオハクチョウの特徴です。

50羽近い集まりですがどうやら混群のようで、こちらは嘴を見る限りコハクチョウでしょうか。
オオハクチョウ、コハクチョウといっても実は体格差は僅かで、嘴の模様も個体差が大きいため意外に区別が難しかっかったりします。

しばらく走るとヒルクライムに突入。
遠くに見えていた山体が少しずつ近づいてきます。
冬季はファットバイクで脚を鈍らせないように努めていたせいか、脚も呼吸もまだまだ余裕。
バラ完したグラベルロードは貧脚な私に合わせてMTB寄りなギア比にしていることもあり、登り坂があまり苦になりません。
フロントにはWOLFTOOTHの36Tチェーンリングを使っていて、グラベルロードとしてはかなりコンパクトな部類でしょうか。
余談ですが、スギノには36Tどころか34TのGRX用チェーンリングがあるそうで、12速GRX用スプロケのリア最大51Tと組み合わせれば、本当にMTB並みのギア比を実現できます。

登り切った先で眼下を眺めると、山間の農地らしさ溢れる風景が広がります。
しばらく眺めていれば、うろちょろしている野生動物を拝めそうな立地ですが、人間も含めて動物は全て頭上が死角になっているという話を思い出しました。
経験上、野鳥も野生動物も頭上から撮影しているとこちらに気付かないことが多く、良い写真が撮れたりしますね。
聞くところによると、鳥類は横の動きよりも縦の動きに敏感に反応するそうで、徒歩や自転車で近づいても逃げないのに、カメラを構えた途端に逃げられることがよくあります。

ここまで来ると、スタート時は遠方にあった山体がもう目と鼻の先。
山頂の山小屋が肉眼でも確認できるほど。
この山には学生の頃に登頂したことがあり、鎖場のある最難関のコースを登った記憶があります。
山頂を目の前にリタイヤ者が続出しことだけは今でもハッキリ覚えていて、学生がお遊びで登るにはコース選択が無茶過ぎた気も。

帰路は強めの向風の中をひた走り、以前も利用した神社の駐車場で最後の休憩。
鳥居の立て看板には「神社境内の熊出没に注意」の一文がありました。
幸い本日のライドでクマに遭遇することはありませんでしたが、あと半月ずれていたら目撃くらいはしていたかも。
現にこの二日後に出没していて、あわやニアミスでした。
ぶっちゃけクマに遭遇する恐怖よりも、ライドできる場所が制限されてしまうことの方が苦痛で、クマが出没した地点を馬鹿正直に避けていたら、それこそ走れる場所がゼロになってしまいます。
クマに纏わる興味深い話として、クマは機械油に誘引される性質があるとのこと。
科学的に証明はされていないものの、特に揮発性の匂いを好み、一説には米糠の匂いに似ているからともいわれます。
機械油はもちろん、シンナーやガソリンなんかも舐めてしまうそうで、農機や草刈機の燃料タンクがターゲットになることも。
自転車にも機械油は使われているので無関係ではありませんが、愛車から目を離した隙にクマがチェーンをペロペロ舐めていたら、それはそれで面白い光景かも知れません。