靴底ズタボロを回避せよ!スニーカーに優しいペダルと対策あれこれ

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特に意図した訳ではありませんが、二連続でペダルの話題です。

ちょうど一年前、普段使い用のワンマイルシューズとしてスケッチャーズの「スリップインズ」を購入。

手を使わずにスルっと履けることで人気を博し、TVCMでも盛んにアピールされていたのでご存知の方も多いはず。

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さてこのスリッポン、前評判通り手放しで履ける上に足当たりの良いニットアッパーで通気性も抜群。

暖かい季節の普段使い用として本当に良く出来た製品で、久々に満足度の高い買い物になりました。

余談ですが、スケッチャーズはお膝元の米国で他社製品の意匠や素材をよくパクるリスペクトすることで知られていて、ライバル会社から訴訟される常習犯との噂も。

スリップインズが大ヒットしたおかげで、今やナイキ・プーマ・その他諸々のブランドがこちらのコンセプトを真似たシューズをこぞってリリースしているのですから、なかなか面白い話です。

今日の主役はペダルと言いつつも靴の話ばかりですが、ここからが本題。

軽さとサイズを両立!グラベルロードを軽量フラットペダルに交換イメージ12

スリップインズを使い始めたのとほぼ同じタイミングで、グラベルロードのフラットペダルをKCNC製に交換したのですが、これが思わぬ不都合を招きます。

私なりに攻撃性の低いペダルを吟味したつもりが、MTB用と比べてソフトなスパイクピンを有するこちらのペダルでも、短期間の使用で靴底にダメージがありました。

幸い直ぐに気付いたので大事には至りませんでしたが、KCNCペダルよりもスリップインズの方が高価なため、両者を天秤に掛けた結果ペダルの方がお蔵入りという顛末に。

スパイクピン付きのフラットベダルをスニーカーや革靴で使うとアウトソールがボロボロになる。

そんなふうに聞いてはいましたが、これほどはっきりと自覚したのは初めての経験でしょうか。

MTBやファットバイクだと未舗装路や雪道で押し歩きする機会も多いため、今までは靴底が強固なトレッキングシューズ寄りなフットウェアを使っていて、こういった不都合を自覚しづらかったのかも知れません。

その後は攻撃性の低いソフトピンのフラットペダルを間に合わせ使い続けていますが、生活の足からロングライドまでこなすグラベルロードには、履く靴を選ばずそれでいてしっかりと踏めるペダルが欲しくなります。

流石にあまり高価な製品には手が出ませんが、今回は私の次期フラットペダル選びのついでに、靴底を傷めづらくスニーカーや革靴に優しいフラットペダルを幾つかピックアップしてみましょう。

踏面しっかりでデザインに癖の無いシマノ製フラットペダル

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まずはフラットペダルを購入する上で意外に候補に上がらないシマノ製から。

数年前までならそこそこ選択肢が充実していましたが、今は画像上のPD-M8040が有力候補。

MTB用の鋭利なスパイクピンの他に付属の3mmショートピンが使え、靴底への攻撃性を低く抑えることができます。

SMとMLの2サイズ展開で、重量は469gと514gと強度に比例したそれなりの重量。

私も過去に姉妹品をショートピン使っていましたが、しっかりとグリップしつつも靴底へのダメージが最低限だった覚えがあり、街乗り用としても十分に役立ってくれました。

デザインが整っていて回転もスムーズですが、2018年頃に登場した少し古いモデルなので入手が難しくなっているのが残念なペダルです。

個人的に良いなと感じたのが画像下段にある二種類のペダルで、シマノ的にはカジュアルやトレイル、街乗りのコミューターバイクでの利用を想定した製品。

右がトレイル寄りのPD-EF202で重量が512g。

左が街乗り寄りのPD-EF205で重量が612g。

どちらもアルミ製ボディでしっかりとした踏面サイズがあり、鋭利なスパイクピンが無いため靴底には優しい作り。

特にPD-EF205は密集した極小ピンが面でグリップする構造になっているため、スニーカーどころか革靴でも安心して使えます。

本格的な上位モデルと比べると、ペア500gオーバーで重い、回転がやや渋い、メンテナンス性がイマイチといった欠点もありますが、癖の無いデザインと5色のカラーバリエーション、5000円前後の価格は中々に魅力的。

踏面が素通しになったPD-EF202でも十分に靴底に優しいので、私なら少しでも軽量なこちらを選ぶかも知れません。

因みにどちらもリフレクターは別売りなので、その点だけは注意しましょう。

スムーズ回転ならコレ!鉄板のMKSこと三ヶ島製フラットペダル

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ペダル選びで外せない候補といえば、MKSこと三ヶ島製作所でしょうか。

靴底に優しい製品も卒なくラインナップされていて、樹脂製ボディでも差し支えないなら画像左上のPanamaxも選択肢に入ります。

ママチャリ用ペダルみたいな外観で好みが分かれますが、踏面は大きく回転もスムーズ。

滑り止めにエラストマー製のグリップシートが採用され、ペア重量も378gとそこそこ軽量。

スニーカーから革靴などのビジネスシューズまで幅広く対応してくれ、何より2500円と安価なのが最大の魅力でしょうか。

アルミ製ボディで外観にも拘りたいというなら、画像左下のSeahorse/シーホース、画像右上のALLWAYS/オールウェイズ、画像右下のLAMBDA/ラムダあたりが狙い目。

Seahorse/シーホースは踏面サイスが縦長になっているオンロード車向けの構造、ソフトな一体型ピンはスニーカーとの相性が良く、重量はペアで340gほど。

ALLWAYS/オールウェイズは幅広い車種に対応した非常に人気の高いペダルで、「迷ったらコレを選べ!」的な鉄板モデル。

スパイクピン付きですが、角の落ちた大き目のピンが採用されいるため高いグリップ性を備えつつも靴底への攻撃性は控え目です。

私も過去にミニベロ用として使っていましたが、ペアで重量381gと若干重い以外はスムーズな回転を含めて全く不満の出ない良ペダルでした。

LAMBDA/ラムダもオールウェイズと並んで人気のあるモデルですが、ペアで420gと少し重くデザインにも癖があります。

ボディ一体型の密集したスパイクピンに特徴があり、集合体恐怖症の方にはあまりオススメできないものの、滑りづらと靴底への優しは折り紙つき。

特にアウトソールが柔らかいスノーシューズやブーツといった靴との相性が良いそうで、ファットバイク用として使う方も多いとのこと。

どれも良ペダルなのでチョイスに迷いますが、カジュアルシューズやコンフォートシューズで使うならオールウェイズ、本格的な革靴やビジネスシューズで使うならPanamaxあたりが好まれるかも知れません。

コスパで選ぶならGORIX/ゴリックス製フラットペダル

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靴底に優しいペダルに交換したいけど、靴より高価なペダルはちょっと……

そんな方にはコスパに優れるGORIX/ゴリックス製がオススメです。

画像左上のGX-FY610はアルミ製本体に踏面一体型のソフトなスパイクピンが備わり、靴底を傷めづらい仕様。

縦長でややコンパクトな形状からするとロードやクロスなどのオンロード車に向いたペダルですが、ペア重量が269gと大変軽量で三つのシールドベアリングにより回転も滑らかです。

画像左下のGX-F558は本体がナイロン製、踏面がグリップテープ仕様と靴底への配慮が徹底されたペダル。

ペア重量は353gで踏面は横長な作り、ザラザラしたグリップテープのおかげでスニーカーでも革靴でも靴底へのダメージは皆無ですが、泥や土とは相性が悪いので都市部のみでの使用するのが吉。

画像右上のGX-OIL11は踏面に6個のスパイクピンを備えますが、いずれも攻撃性の低いソフトピンでMKSのオールウェイズに近い作り。

ペア重量282gと軽量でベアリングの詳細は不明なものの回転も大変滑らか、様々な車種に対応する癖の無いデザインで虹色のオイルスリックカラーに抵抗がなければ悪くない選択肢です。

画像右下のGX-FY327はMTB用フラットペダルの踏面サイズや強度はそのままに、スパイクピンの攻撃性だけを削ぎ落した仕様。

ソフトピンが僅かに残されていますがスパイクの大半が踏面一体型の四角い凸型ピンで、靴底には突き刺さりづらい作り。

アルミ製ボディでペア重量が341g、三つのシールドベアリングで回転もスムーズ、単純にMTB用フラットペダルとして見てもバランスの良い製品です。

因みに、今回取り上げたゴリックス製ペダルは全て価格が4000円以下。

街乗り用MTBに使うならGX-FY327あたりが良さそうですが、個人的にGX-FY610の軽量さが魅力的に映ります。

ビブラム採用で見た目も良し!LOOK製フラットペダル

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トリを飾るのがこちらのLOOK製フラットペダル。

靴底に優しいペダルを探すと高確率で遭遇する鉄板処の製品につき、ご存知の方も多いはず。

最大の特徴は踏面が靴底で知られるビブラム社製のラバーシートで覆われていることで、スパイクピン無しでも高いグリップ性を発揮してくれます。

また、ラバーシートを交換してカラーバリエーションを楽しむといった使い方もでき、ドレスアップパーツとしての側面も。

踏面に凸型の複合樹脂スタッドを備えたトレイル向きのTrail Grip Pedalとスタッズ無しのGeo City Grip Pedalの二種類があり、どちらにも4色のラバーシートがラインナップ。

両モデルともペア重量が530gと重めで価格も10000円前後と割高、魅力的なペダルですがこういった点を許容できるかが鍵になりそうです。

因みに、記事のトップ画像はGeo City Grip Pedalの上位モデルとなるGeo City Grip Visionで、ペダル内部にLEDよる発光機能を備えたゴージャス仕様。

価格が20000円オーバーなので買う人を選びますが、一応下位モデルにも側面にリフレクターが備わっています。

スパイクピンの交換&裏技と靴底を守るちょっとした予防策

良品?それとも欠陥品?海外で高評価のONEUP製フラットペダルの感想イメージ12

ついでなので、靴底をスパイクピンから守る小技を幾つかご紹介。

靴底にダメージを与えるのは主に踏面にあるスパイクピンですが、ペダルによっては攻撃性の低い物に交換できたりピン高を調節できたりします。

これは稀な例ですが、上画像のようにピンの向きを逆にして取付けることで先端をマイルドにできる場合もあり、ダメ元で試してみる価値があります。

一番簡単な方法はピン高を低く調節することですが、グリップ性を保ちつつ攻撃性を最低限に抑えるのが中々難しく、私の経験からするとピン高を2~3mm程度にすると靴底に優しくなる印象。

また、スパイクピンをソフトピンに交換する方法もありますが、ボルトがM3だったり M4だったりとペダルによってサイズがまちまちなのが難点。

一応、MKSのオールウェイズ用のソフトピンが別売りされているのでこれを流用する手もありますが、ホームセンターで購入できる六角穴付ボルトで代用する方法もあります。

タイヤ傷補修『小石の除去と穴埋め方法』イメージ02

最後になりますが、市販の靴底補修材であらかじめ靴底を肉盛りして、保護層を作っておくのも一つの手。

定番の「SHOE GOO」が一押しで、靴底のアウトソールをスパイクピンによる傷から守り、シューズの延命に一役買ってくれます。

まとめ

靴底に優しいペダルを幾つかピックアップしてみましたが、私はグラベルロードとファットバイクの二台持ちなので、どちらにも使えるMKSのラムダペダルやLOOKのTrail Gripあたりが有力候補になりそう。

総評として、革靴などのビジネスシューズで使うならシマノのPD-EF205、MKSのPanamax、ゴリックスのGX-F558、LOOKのGeo City Gripなどのピン無しで踏面がフラットなペダルが適任。

スニーカーなどのカジュアルシューズなら、今回紹介した中からお好みでどうぞ。

大雑把ですが、そんな感じの選び方になるでしょうか?

言い忘れましたが、ロードバイクやクロスバイクなどのオンロード車はBBハイトが低く、車体が傾いた際にペダルが路面に接触しがち。

あまり神経質になる必要はありませんが、オンロード車には踏面が縦長で横幅が若干狭いフラットペダルの方が向いているので、参考までに。

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