ファットバイクのタイヤを45NRTHのVANHELGA/ヴァンヘルガに交換後、天候に恵まれず試走のタイミングを逸してばかりでしたが、ようやくその機会が訪れてくれました。
ファットバイクで公道を走るのは10ヶ月ぶりくらいですが、今季の走り初めはノブ高のスノータイヤということもあり、出だしから勝手の違いに戸惑いを隠せません。
これは毎年のように思うことですし、10分も走れば勝手に体が慣れてくれるのですが、久々にファットバイクに乗って真っ先に感じる印象は『重い…』ではなく『曲がらない…』ですね。
ファット乗りあるあるネタの割に、世間的にはあまり知られていない事柄ですが、ファットバイクはカーブで曲がりづらい性質を持っています。
調べてみてもハッキリとした理由はわかりませんが、130平方センチ前後もあるタイヤの接地面積が影響しているらしく、しなやかさの足りないケーシング60TPIのタイヤだと、輪を掛けてカーブで曲がりづらかったり、逆に切り込み過ぎたりと、挙動に癖が出やすくなります。
最初はタイヤ径の大きさに比例してジャイロ効果も強くなるため、カーブで曲がりづらくなるのかな?と勝手に思い込んでいたのですが、ファットバイクよりもタイヤ径の大きな29erにセミファットタイヤを履かせても同様の症状を感じないので、やはり『タイヤの接地面積』と『タイヤの硬軟』、この二つが影響していそうです。
上画像のノブ形状では当たり前ですが、アスファルト上では低く重いタイヤノイズが響き渡ります。
予想していたよりも静かでしたが、雪道を得意としたオールラウンドタイヤだけに舗装路上で感じる転がり抵抗の大きさは、ロングライドを躊躇させるのに十分でした。
このタイヤでは40kmが精々ですね、交換により前後で1kg増量していることもありますが、今更ながらスリックタイヤの偉大さが身に沁みます。
しばしアスファルト上を走行した後は、最寄りのグラベルにルートを変更し、定番の場所で記念撮影。
少し前にまとまった積雪はあったものの、師走なのに辺りの景色はご覧の有様です。ラニーニャ現象で全国的に寒さが厳しい予想ですが、私の住む地域は例年並みかやや暖かい冬とのこと。冬タイヤをスパイクタイヤからスノータイヤに変更して正解でした。
さて、タイヤ交換後の外観は画像の通りで、やっぱりタンウォールのタイヤがこの車体には一番似合います。
あくまでも私の経験論ですし、目の錯覚レベルの効果しかありませんが、真っ黒なタイヤよりもタンウォールのタイヤの方がサイドシルエットの威圧感が薄れ、ライド中に極太タイヤが注目を集めづらくなる気がします。
ファットバイクは好きだけど、ライド中に人目を惹くのがちょっと苦痛…という方も多いそうなので、お悩みの方は愛車のドレスアップついでにタンウォールタイヤを試してみるのも手です。
実は、今回のライドからサドルも交換しています。
29erで愛用している、お尻に優しいサドルこと『DDK/iWA コンフォートプラス』でケツを甘やかし過ぎたせいか、気に入っていたWTB『PURE V RACE』では短距離でも痛みを感じるように…
ファットバイクには絶対にブラウンカラーのサドルを使うべし!という縛りプレイをしているため、サドル選びがいつも以上に難航する予定でしたが、今回は不精をしてアマゾンでそこそこ高評価&安価なサドル『GORIX/ゴリックス GX-C19』を選んでみました。
サドル裏がステープル止めだったり、この明るい色味でも何故かダークブラウンだったりと、確かに気になる点は多いのですが、座り心地は良好でアマゾンのレビュー評価に嘘偽りはありません。
因みに重量は330gで価格は2000円ほど、流石に『DDK/iWA コンフォートプラス』の座り心地には及びませんが、長距離を走らないファットバイクにならこれで十分です。
前シーズンのファットバイク初乗りでも全く同じ感想を零した覚えがあるのですが、機械式ディスクブレーキ『TRP SPYKE』が嘘みたいに良く効いてくれます。
対向ピストン式な上に設定も煮詰め、ケーブルも引きが軽くなるジャグワイヤーのエリートリンクに交換していることもあり、使用感は油圧式に引けをとりません。
数年前に交換した直後は、それほど良いブレーキだとは感じなかったのですが、今では29erのマグラ製油圧ブレーキよりも制動力が強く感じるくらいですね。
随分前に面倒事の多い油圧式ディスクブレーキに嫌気が差して機械式に交換したのですが、現在はメンテナンススキルが向上し、油圧式に出戻りしても何ら支障はありません。
折りを見て油圧への復帰も視野に入れていたのですが、これだけ効きが良いと判断に迷いますね…油圧式の普及により、まともなVブレーキレバーが手に入らなくなっているのも気掛かりですし、どうしたものでしょう。
グレードに拘らなければまだ選択肢はありますが、現時点で欲しいと思えるVブレーキレバーはPaulの『Component Love Lever 2.5』くらいでしょうか。
結局のところ新タイヤには何ら不具合は無く、ゴリゴリの走行感を堪能しつつ帰途につきましたが、ブレーキ以外にお悩み中なのがキックスタンドとペダルの二箇所ですね。
何気に野鳥の撮影も趣味の一つとしている私としては、ライド中にすぐ停車できるキックスタンドは必須の装備だったのですが、ドロッパーシートポスト導入後は乗車したままでも、そこそこ撮影ができるようになったため、今では愛車自体を撮影する際にしか役立っていません。
スポ車にスタンドなんて…と顔をしかめられそうですが、街乗り用には最高に便利なんですよねコレ。
お次のペダルは、ご覧の通り色味がミスマッチなのが難点。ファットバイクの軽量化に頓着していた時期に購入したもので、エクスペドの軽量マグネシウムペダル、名前は『SPRY』だった筈。
L106 x W100 x H11mmという広めの踏面サイズなのに、実重量はペアで250gと信じられない軽さですが、今思うと何故この色を選んだの?と自分を問い詰めたい気分です。
ペダルを買い替えるなら、ファットバイク用ペダルの最高峰と名高い、45NRTHの極薄ペダル『Helva』を選びたいところですが、価格が2万円オーバーなだけに少し躊躇してしまいますね。
年末年始の懐具合にも寄りますが、お次のカスタマイズはペダルの交換が濃厚でしょうか。