初のカーボンハンドル化と”MOTOREX カーボンペースト”の感想

『ファットバイクをカーボンハンドルに交換&MOTOREXカーボンペーストの感想』イメージ01

昨年末くらいから、ファットバイクの軽量化やカスタマイズをコツコツ行っていますが、数年前の納車以来、いつか絶対に交換してやるぞ…と目論んでいたのが、何を隠そうマングース純正のハンドル部分です。

アーガスエキスパートの販売元であるマングースは、BMXの元祖ブランドという事もあり、ファットバイクでもライザーハンドルが標準仕様になっています。

悪路での操作性は良いものの、平坦路ではフラットバーハンドルよりも、手や掌、腕や肩に掛る負担が大きく、先端に向かうほどハンドルが上向きになるので、長距離走行では先端にあるグリップが掌をじわじわと圧迫し鈍い痛みを感じます。

また、20mm近いライズとバックスィープ角の乏しさから、ライド時の姿勢が腕を高く上げた状態で脇が開きっぱなしという常時筋トレ状態で、30km以上走行した後は腕や肩が軽い筋肉痛になることも珍しくありません。

少し前に、ハンドル位置を下げる事で多少は改善されましたが、実のところ私がずっとハンドルを交換したいと思い続けていた一番の理由は、これらの痛みや疲労ではなく、ぶっちゃけハンドルのデザインがダサいからです…

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美的感覚は人それぞれなので、悪し様に言うのは少し気が引けますが、なにかこう…NIKEのスポーツウェアにありがちな近未来感が漂うプリントがイマイチ私の感性と合わず、出先で撮影した写真を見る度に『小学生が乗ってるMTBみたいだな…』と感じてしまうのです。

さて、グタグタとした前置きが長くなりましたが、ようやくハンドルを交換するタイミングが巡ってきました。

どうせ交換するなら、前述した痛みや疲労を軽減したいですし、昨シーズン悩まされた凍結した雪道の振動対策や軽量化もしたいところです。

低めのライズ、クランプ径35mm、振動に強く、おまけに軽量、これらの条件を満たすとなると自ずと選択肢は狭まりますが

私にとってはじめてのカーボン製パーツ、RACE FACE/レースフェイスのカーボンライザーバー“NEXT 35 10MM RISE”を思い切って購入してみました。

カーボンパーツの滑り止めにMOTOREX”カーボンペースト”を選んだ理由

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さて、はじめてカーボン製のパーツを使うにあたって、交換前に必ず準備しておきたいものがありました。

ご存知の通り、カーボン製のパーツは指定の締め付けトルクを守らないと、結構あっさりと割れますし、破損を恐れて締め付けトルクを低めにすると、今度はパーツが滑ったり、ずり下がったりします。

これを防ぐために、フィニッシュラインのファイバーグリップなどのカーボン用の滑り止めを使用するのですが、ファイバーグリップはパーツに塗布するペーストに摩擦を強くするためのザラザラした顆粒が含まれているため、使用するとほぼ確実にパーツに傷が付いてしまいます。

利用者は多いものの、この部分が少し引っ掛かったので、試しに代替品を探してみると、ファイバーグリップよりも傷が付きづらい、MORGAN BLUE/モーガンブルー” カーボンアッセンブリーペースト”MOTOREX/モトレックス”カーボンペースト”という二種類の滑り止めを見付けます。

さらに詳しく調べて見ると、モトレックス>モーガンブルー>フィニッシュラインの順に傷が付きづらいそうで、特にモトレックスのカーボンペーストは一切の顆粒を含んでおらず、トルクによる圧力が加わるとペーストが固形化し、緩めるとまた元の戻るといった、不思議な特徴を持った製品でした。

競合品と比べると結構なお値段なのでモーガンブルーと迷いましたが、利用者の評判が良かったですしペーストが圧力で固形化する性質がなかなか面白そうなので、今回はモトレックスのカーボンペーストを選びました。

因みに、交換するのはハンドル部分なので、シートポストほど滑る要素はありませんが、ステム部分に指定のある5Nmの締め付けトルクは非カーボン用の数値らしく、4Nm以上の締め付けトルクはカーボンハンドルにとって少し危険な数値です。

ファットバイクをカーボンハンドルに交換

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早速、アルミ製の標準ハンドルからRACE FACE/レースフェイスのNEXT35 カーボンライザーバーに交換します。

にぎり径はΦ22.2mmとごく一般的な太さですが、クランプ径がΦ35mmと太く、中央部分が少しずんぐりして見えます。

ハンドル長は760mm、ライズが10mm、アップスィープ(ベンド)が5度、バックスィープが8度の仕様で、ライズが低いので取り付け角度を少し調節するだけでフラットハンドルバーの様に使えます。

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重量は181gでカタログスペックとほぼ同じ、取り付け後は両端を25mmずつカットして、ハンドル長が710mmになるので、実際はさらに5gほど軽くなります。

試しに標準装備のライザーハンドルの重量を計測してみると、カット済みの720mm長で重量は296gでした。

ハンドルのカーボン化で100g強の軽量化が出来ることになります。

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取り付けのために、モトレックスのカーボンペーストも手元に準備します。実売店では殆ど取扱っていない商品なので、今回はネット通販で取り寄せました。

カーボンペーストの容器本体に、折りたたんだ取扱説明書が直に糊付けされたパッケージで届き、大きさは粒ガムのプラ容器と同じくらいです。

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キャップ部分には塗布用のハケが付いていて、手を汚さずに使用できる親切設計です。

白濁したペーストの粘度は少し固めで、メンソレータムやワセリンと同じくらいでしょうか。

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最初はハンドル側に塗る事を考えましたが、余ったペーストを拭き取る手間を考えて、ステム側に塗布する事にします。

まずは、キャップ備え付けのハケを使ってステムクランプの内側を塗り、続いて車体に取り付けたままのステム本体にもペーストを塗り付けます。

はじめて使うので加減がわかりませんが、念のため厚塗りにしました。

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合計4本のボルトで仮止めしたあと、例によってボルトを対角線順に締め付けていきます。

全てのボルトに抵抗感が出てきたら、トルクレンチに持ち替えて仕上げに入りますが、私は安価で手に入る簡易タイプのトルクレンチを使用しています。

前述した様に、ステム指定の締め付けトルクは5Nmでカーボンハンドルの締め付けトルクは4Nmくらいまでが安全圏です。

今回は、簡易タイプのトルクレンチで生じる誤差分も考慮し、全て3Nmで固定しました。

しっかりと固定されるのか少し不安でしたが、強めの力でハンドルを軸方向に捻っても、前輪ごと持ち上げて上下左右に揺さぶってもピクリとも動かず、ハンドルに滑りやガタは感じられませんでした。

モトレックスのカーボンペーストがしっかりと機能してくれている様ですね。

仕上げにウエスと綿棒を使って、はみ出した余分なペーストを拭き取り、カーボンハンドルの取り付けはこれで完了です。

悪夢はここから始まった…カーボンハンドルのカットに大苦戦

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続いて、カーボンハンドルを760mmから710mmにカットします。

事前に調べたところ、カーボンの切断にはパイプカッターが使えないそうなので、¥100ショップで汎用糸鋸とハケで塗るタイプの瞬間接着剤を購入しました。

丈夫で硬いイメージのあるカーボンですが、ネット上でカットした方の意見を参考にすると、適当な糸鋸でも簡単に切断できるとの事なので、コスパ重視で揃えました。

因みに、瞬間接着剤はカット後にヤスリで整えた断面に塗布し、カーボンの剥離防止や断面を防水処理するために使用します。

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また、忘れてはならないのが“ソーガイド”です、これが無いとハンドルを真っ直ぐにカット出来ません。

これも最寄りのホームセンターでは手に入らなかったので、モトレックスと同じくネット通販で取り寄せました。

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断面が毛羽立ってしまわない様にテープを巻いてソーガイドをセットします、テープは剥がしやすいマスキングテープか養生テープがおすすめです。

本当なら、ハンドルを本体に取り付ける前にカットする方が良く、ソーガイド下部の格子状の溝があるプレートをバイスに挟んで固定し水平にしてカットするのですが、生憎バイスを持っていません。

バイスを固定する作業台も無いので、ハンドルを車体に取り付けて固定し、バイスの代用としてカーボンハンドルをカットすることします。

早速、ケチって¥100ショップで購入した糸鋸をリズミカルに前後させていきますが、事前情報の通りなら硬いカーボンがそれこそバターの様に切れる筈です。

バターの様に…

バター…

バ…

切れません。

実際に試してみると、これは確かにカーボンだ!と思い知るくらいには硬く、なかなか鋸の刃が進みません。

しかも、¥100ショップの糸鋸には刃の両端をアーチ状に跨ぐプレートがあり、この部分がソーガイド上部にある締め付けボルトの持ち手と干渉してしまいます。

地道に続けて行けば切断できないこともありませんが、腕の疲労が半端ないですし、このままでは日が暮れてしまいます。

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無理に続けると翌日は腕が大変なことになるのは明らかなので、近所のホームセンターまで足を運び、今度はプレートの無いストレートタイプの鋸を購入します。

切れ味にも期待して、今度は金属にも対応した製品を選びました。

ようやく、これで楽に切断できると思ったのも束の間、この鋸を以てしてもカーボンは硬く、なかなか進まない上にハンドルの半分くらいまカットすると、途中で思うように鋸が動かなくなってしまいます。

バイスで水平に固定していないので断面線が微妙にズレてしまい、刃が厚く幅広なストレート鋸が断面に噛んでしまうのが原因です。

結局、3分の2くらいまではストレートタイプの鋸を使い、残りを刃が薄く幅も狭い¥100ショップの糸鋸に持ち替える事でようやく切断までこぎ着けました。

切断の最後の部分が思いのほか難しく、残り数ミリはソーガイドを外した方が楽ですね。

最終的に両端合わせて軽く2時間以上は掛ったでしょうか、もちろん汗だくです。

仕上げとして、ヤスリで切断面のバリを取って表面を整えてから瞬間接着剤を塗布します、この部分は特に問題なく終了し¥100ショップの物でも十分な効果が得られました。

まとめ

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どれも初めての経験でしたが、モトレックスのカーボンペーストを使って無事にカーボンハンドルを固定できました。

今のところグリップ・シフトレバー・ブレーキレバーは取り付けていませんが、念のためシフトレバーとブレーキレバーのクランプ部分にも使用する予定です。

作業中に何度も休憩を挟むほどカーボンハンドルのカットに苦戦しましたが、今思えばソーガイドを購入した際にアマゾンがオススメしてきた“Z ハイスパイマン”という良く切れるストレート鋸をケチらずに購入してさえいれば、ここまで苦労はしなかったのかも知れません…

レースフェイス製カーボンハンドルの硬さを、身をもって体験出来ました。

鋸(ノコ)に拘れ!カーボンハンドルの切断方法と工具選びのポイント
過去に¥100ショップの糸鋸で失敗したカーボン製ハンドルのカットに再挑戦。今回はコラムカットも可能なAmazonおすすめの鋸やベンチバイスなどの工具を一通り揃え、準備万端の状態でリベンジしてみました。

これから挑戦する方は、質の良いストレート鋸とソーガイド、できれば水平に固定できるバイスを準備することをオススメします。

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