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紫外線は強敵!コーティング剤で自転車フレームの色褪せ対策

紫外線は強敵!コーティング剤で自転車フレームの色褪せ予防イメージ01

あれ……何か薄くなってない?

このセリフを自分の頭皮以外に使うとは、思ってもいませんでした。

その異変に気づいたのは、オンシーズンが目前に迫ったファットバイクをメンテナンスしようと思った時のこと。

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何となく、唐辛子モチーフのヘッドバッジからフォーク正面に掛けてフレームカラーが白けている印象を受け、まさかの事態が脳裏を過ります。

このファットバイクはフレームがカーボン製、塗装がトロピカル風味なビビットカラーと、変色・退色しやすい要素がてんこ盛り……嫌な汗が止まりません。

因みに、軽量化のためにフォークだけカーボン製というバイクも多いですが、カーボン部分だけ退色が進んでしまうなんてことがよく起こります。

あくまでも私の推測ですが、カーボンの方がアルミやクロモリよりも塗膜が薄い傾向にあることが影響しているのかも知れません。

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なんだか寿司ネタの玉子みたいに見えますが、確証を得るためにずっと付けっぱなしだったフロントフェンダーのベルクロを剥がしてみることに。

写真では塗装の褪せ具合がイマイチ伝わりませんが、残念ながら安カメラではこれが限界みたいです。

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フェンダー固定用のベルクロを勢いよく剥がしてみると、そこにはフロントフォークを横断する一筋のラインがあり、ようやく紫外線で塗装が色褪せてしまったことを理解します。

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肉眼で見た状態を画像加工ソフトで再現するとこんな感じですね。

ヘッドチューブからフォークに掛けてのビビットなイエローが色褪せてしまい、パステルカラーのように柔らかい見た目になってしまいました。

さて、気になる原因ですが、室内保管とはいえ窓の近くに長らく留め置いたのが最たるものでしょう。

例年通りなら特に問題の起こらない行為ですが、2023年の夏は酷暑に次ぐ酷暑、晴天に次ぐ晴天で、降り注いだ紫外線量は北国とは思えないほど。

ホコリ除けを兼ねてUVカット効果のある自転車カバーでも使っていれば……と後悔しきりですが、朝方の短時間しか日が差し込まない部屋だったということもあり、完全に油断していました。

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幸い、自分以外が見ても気付かない程度の退色で済んでいますが、元が雪景色に映える鮮烈な黄色だっただけに、しばらくは落ち込みそうです。

傷なら程度によってはDIYで補修することもできますが、退色や色褪せといった変色は全塗装するしか治す術がありませんからね。

カーボンフレームは塗料の剥離剤が使えないため、旧塗膜をヤスリで削り落とすか、上から重ね塗りするかの二択しかないのもツライところ。

自転車にも使える?UVカット効果のあるコーティング剤あれこれ

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一度色褪せが始まると、そこから加速度的に劣化が進んでしまいそうなので、カーボンフレームの紫外線対策に本腰を上げることにしました。

特にファットバイクは、晴天時に雪道を走ると上空からの紫外線と雪面で反射した紫外線の両面焼き状態になってしまうため、短時間のライドとはいえ俗に言う「雪焼け」には気を付けたいところ。

当初は、効果の持続期間の長いガラスコーティング的な製品に目星を付けていましたが、自動車のディーラー経験者の方によると、どんな製品でも紫外線による劣化を防ぐのは難しいとのこと。

しかも、この手のコーティング剤はコスメ系の日焼け止めよりもずっと薄く塗布されるため、お肌に使う製品よりも効果が低いことも珍しくないとか。

う~ん、これじゃあやるだけ無駄では?

そんなふうに思ってしまいますが、同じコーティング剤でも一度の施工で長期的な効果を謳った製品ではなく、定期的に塗り直しや塗り重ねをするのが前提の製品なら、ある程度の効果が見込める模様。

要は、お肌の日焼け止めと同じように、小まめに塗り直しや塗り重ねしてあげれば良いという理屈ですね。

さて、ここからは私の購入候補のに上ったUVカット効果を備えた市販のコーティング剤を幾つかご紹介。

調べる前までは、腐るほどあるでしょ?なんて安易に考えていましたが、艶出し・小傷消し・防汚・撥水などの効果が主体になった製品が大半で、思ったほど選択肢がありませんでした。

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最初に紹介するのは、自動車用として知られるプロスタッフのコーティング剤です。

画像左が「GLSIAS/グラシアス」で、画像右が「CCウォータープロテクト 300」、どちらもシリーズ内で艶出しとUVカットに特化したコンセプトの製品。

同じメーカーの製品なので、どちらを選んでも効果や成分に大きな違いはありませんが、ミストスプレータイプのCCウォータープロテクトは、事前に濡らした面に塗布する必要があり、洗車直後など水滴が残った状態で使用するのが前提になっています。

対して、スプレータイプのグラシアスは汎用性に優れ、どこにでもスプレーして拭き取るだけといったお手軽さが魅力です。

自動車はもちろん、自転車や日用品のUVカットにも使え、施工面をいちいち濡らす必要がありません。

グラシアスもCCウォータープロテクトも、繰り返し使うことで保護効果が高まっていくそうですが、どちらも価格は2000円前後で、カー用品店やホームセンターで気軽に購入できます。

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お次は知名度が高く人気の二製品。

画像左のワコーズ「バリアスコート」と、画像右の「PLEXUS/プレクサス」です。

バリアスコートは自転車用として使っている方も多いですが、実はつい最近までUVカット効果を備えていることを知りませんでした。

以前に調べた際は確かな情報が得られず仕舞いでしたが、再調査ではGoogleの生成AIが「バリアスコートにはUVカット成分が含まれ、赤色のボディに効果的」と直ぐに回答。

引用元は不明なものの、AI的にはOKみたいです。

一方のプレクサスですが、バリアスコートとよく似た機能を有しつつ、プラスチック素材とも相性が良いのが特徴。

もちろんUVカット効果も備え、米空軍のキャノピーや紫外線の影響を受けやすい宇宙・航空機産業などでも活用されています。

価格も同程度ですし、どちらを使うかは完全に好みの問題になりますが、バリアスコートは不慣れだと塗りムラができやすかったりするので、使いやすさの面でプレクサスの方が僅かに優ている印象でしょうか。

因みに、どちらも光沢のある艶やかな仕上がりになるので、自転車に使用するなら光沢・グロッシー塗装のフレームの方が相性が良いです。

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続いては自転車専用の二製品。

画像左のペドロス「BIKE LUST/バイクラスト」と、画像右のタクリーノ「ロードコートワックス」です。

どちらもUVカット効果を備えた自転車用のコーティング剤ですが、バイクラストはクリーナー成分が含まておらず、UVカットを含む保護効果や艶出しが専門の製品。

ロードコートワックスは艶出し・防汚・撥水・UVカット効果を備えつつ、クリーナーとしても使えるオールインワン的な製品です。

使い勝手の良さはロードコートワックスに軍配が上がりますが、製品の効果を絞っているだけにバイクラストのUVカット効果も気になるところ。

因みに、両製品とも艶消し・マット塗装のフレームに対応していて、使用後は艶消し特有の風合いを保ちつつも、深みのあるしっとりとした仕上がりになってくれます。

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最後に紹介するのは、UVカット界隈では鉄板として知られる「303 PROTECTANT/プロテクタント」シリーズです。

防汚・帯電防止・撥水など一通りの効果は備えていますが、UVカット効果が飛び抜けて高いのが特徴で、メーカー曰く世界中で最も強力な紫外線防止製品とのこと。

前述したプレクサスと同じく、紫外線の影響をモロに受ける宇宙・航空産業での実績があり、一部の製品は航空・宇宙を意味するAEROSPACE/エアロスペースの名を冠しています。

303プロテクタントには大きく分けて、自動車用・海洋用・汎用の三種類がありますが、似たようなパッケージの姉妹品が多いことも手伝って、初見ではなかなか目的の物に辿り着けません。

私も悩みましたが、画像左にある汎用版の「303 AEROSPACE PROTECTANT ULTIMATE UV PROTECTION」を選ぶのが正解で、ロードバイク等の自転車にもオススメという説明もありました。

303プロテクタントは成分に油分を含んでいないそうで、カーボンはもちろんゴム・プラスチック・皮革・ビニールなど、本当に色々な物に使えてしまいます。

使用したい箇所にスプレーしてから30~40秒ほど待ち、後は乾いたウエスで拭き取るだけという手軽さも魅力で、定期的に使う用途にも打って付けな製品かも知れません。

まとめ

自転車に使えるUVカット効果のあるコーティング剤を幾つか紹介してみましたが、やはり303プロテクタントあたりが狙い目でしょうか。

因みに、UVカット効果の持続時間については一切触れていませんが、どの製品でも30日くらいを目安にして、定期的に塗り直しするのが理想ですね。

くれぐれも効果を過信しないように注意しましょう。

同じ失敗を繰り返さないように、室内で使う自転車用カバーと303プロテクタントは是が非でも手に入れたいところです。

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