自転車好きが高じると次々と台数が増えてしまうと聞きますが、私も例外ではありませんでした。
路面が深い雪に覆われるオフシーズンにもかかわらず、普段使い用のセカンドマシンとして折り畳みミニベロを購入。
初乗りはファットバイクを休眠させる春までおあずけにするつもりが、あまりの陽気に我慢が出来ませんでした。
突貫工事でKHSのミニベロ『 F-20R』を仕上げ、ちょっとだけ初乗りしてみることに。
F-20Rに乗ってみた感想
慌ただしく装備を整えたので、サドルやサドルバッグはポン付けの間に合わせ。
あらためて外観を見直すと、サドルが上向きになっていますしカラーも何だかミスマッチ。
一応、雪どけ水対策として20インチ用の簡易フェンダーを装備しましたが、こちらは主張が控えめで中々の一体感です。
サドル下に見えるコイル状のケーブルはJ&Cの『サドルキーパー』で、防犯用として使用感をテスト中。
折り畳み自転車はシートポストが簡単に引き抜かれてしまうので、気休め程度でも装備させてみました。
ワイヤーが伸縮性のあるコイル状になっているので、サドル高を変える折り畳み時にも邪魔になりづらいのが利点です。
さて、早速30kmほど乗り回してみると……
漕ぎ足が軽い!
シフト操作が少し怖い!
路面から伝わる振動がヤバい!
自転車デビューがファットバイクだった私には、この三点が強く印象に残りました。
ホイールやタイヤといった足まわりの重量がファットバイクとは段違いですし、小径車は元来ストップ&ゴーを得意とするので、もはや比較にすらなっていないかも。
また、小径車はハンドリングがクイックだと聞いていましたが、これは慣れの問題かも知れませんね。
確かに700c前後の自転車と比べると操作感がクイックでしたが、小一時間も乗るとすっかり馴染んでしまいます。
シフト操作に関しては、ブルホーン先端にバーエンドコントローラーがあるせいか、不慣れだと変速時にハンドルを取られがち。
特に操作の重いフロント用シフトレバーが顕著で、立ち漕ぎなどの不安定な体勢での操作は避けた方が良さそうです。
聞くところによると、バーコンの取付け角度を調節して『ハの字』になるように先端を若干上向きにしてあげると、ハンドルへの影響が少なくなりシフトチェンジの動作が安定するとのこと。
最後に振動に関してですが、何の対策もせずに長時間乗り続けると路面からハンドルに伝わる振動や突発的な衝撃で、手が痺れたり手のひらに痛みが出やすくなります。
F-20Rはクロモリフレームでソフトテール仕様につき無対策でもギリ許容範囲なものの、アルミフレームの小径車だと振動はもっと凄いことになりそう。
振動を感じやすいのは小径車の宿命みたいなものですが、後々何らかの振動対策はしておきたいところ。
シンプルにタイヤ幅を太くするといった方法もありますが、ブルホーンやドロップハンドルならバーテープの下に防振ゲルを仕込むのが効果的。
ストレートバーならグリップをESI製などのフォームグリップに交換するのが良さそうです。
財力に余裕があるのなら、サスペンションステムを導入するのも面白そうですね。
足まわりの軽さが活きる?坂道は意外にもスイスイ登れる
KHS F-20Rは同じ20インチでも、406ホイールではなく451ホイールを採用した高速仕様。
406と比べるとタイヤの選択肢が少ないとう欠点もありますが、折り畳みミニベロの中で随一の走行性と称されているだけに、F-20Rは本当にスピードが良く出ます。
普通の脚力でも30km/hオーバー難なく達成できますし、速度維持にもそれほど負担を感じません。
また、小径車は登坂が苦手だと勝手に思い込んでいましたが、スプロケが11-25Tのままでも行けそうな雰囲気。
ファットバイクで散々坂道に悩まされた経験から、F-20Rのスプロケットを11-32Tの乙女ギア化することも考えていましたが、これは少し様子見ですね。
理由は定かではありませんが、足まわりが軽量なだけに小径でも楽に登れてしまうのかも。
因みに、F-20Rの標準スプロケットはシマノ製のHG-50ですが、乙女ギア化するならCS-HG400がおすすめ。
SORAグレードのリアディレイラー『RD-R3000-SS』は11-32Tがそのまま使えますし、ワイドなのにHG400の方が軽量というおあつらえ向きな仕様です。
言い忘れましたが、F-20Rはフロンドエンド幅が100mm、リアエンド幅が130mmなので、ロードバイクのコンポ類がそのまま使えるのが嬉しいところ。
これが理由で、ロードバイク乗りのセカンドマシンとして選ばれることが多いとか。
まとめ
ミニベロのF-20Rに初乗りしてみましたが、走りは上々、振動対策は必須、そんな感想になるでしょうか。
その後、振動対策として100円ショップの防振ゲルをハンドルに仕込んでみましたが、これが効果覿面。
薄手のバーテープだけの状態とは雲泥の差でした。
サスペンションステムにも興味津々ですが、私にはこの対策で十分かも知れません。
概ね大満足なKHS F-20Rですが、折り畳み自転車なのに折り畳みが苦手、この点だけは心に留めておきたいですね。
F-20Rは既に完成されているので年式が新しくても違いが殆どありませんが、それでも最近のモデルは折り畳み部分の利便性が増して細かい部分が改良されています。
輪行もようやく実用レベルになったとはいえ、車重はデフォルトで11.3kg強、軽量化して9kg台後半から10kg台くらいが精々なので、輪行するなら片道だけがF-20Rに見合った運用法に思えます。