梅雨の中休みというヤツでしょうか?
一週間ぶりくらいに青空が広がったので、苦手な暑さを押して出走を決意。
食後すぐに行動を始めたせいで腹部に違和感はあったものの、この晴天は見逃せません。
思い返してみると、これが実に悪手でした。
近場のサイクリングロードを経由して、特に目的地を定めない気ままなライド。
半月ほど前に旧グラベルキングから新グラベルキングにタイヤ交換していますが、足まわりは快調そのもの。
シーラントもマックオフ製に切り替えたおかげで、トレッド面やサイド面からのシーラント滲みもなくなりました。
腹部の違和感をすっかり忘れて気持ちよく走っていると、視界の隅で何やらチラチラと動くものが。
はじめは野犬か何かだと思いましたが、よく見るとキツネ。
遮蔽物の無い開けた河原を右往左往しながら、鼻先を地面に突っ込んでいる様子が見られました。
いつもなら150m離れていても私に警戒の目を向けますが、流石に300mも離れた対岸側からの撮影ともなると、こちらに気付く様子はありません。
一昨年に対岸のほぼ同じ場所で遭遇しているのを思い出し、それも梅雨時だった覚えが。
モズを狩っていたこのキツネは、今回見掛けたものと同じ個体かも知れませんね。
いつものように野生動物の観察日記みたいになっていますが、たぶんここからが本題。
自宅から15kmほど離れた地点に差し掛かったところで、忘れかけていた腹部の違和感がいきなり自己主張を始めます。
これはヤバイ痛みだ……
経験上、トイレに駆け込まなくてはならない逼迫した症状なのがすぐに理解できました。
ですが、画像の通り近くには頼れる民家や商店の類は一切ありません、ど田舎です。
私の知る一番近いトイレまで10kmは離れていて、急いで目指しても途中で力尽きるのは間違いありません。
山間の休耕田なので、最悪の場合はそこいらの茂みで用を足すことも考えましたが、ここはハチや藪蚊や蛇の巣窟でクマもちょくちょく挨拶にくる土地柄。
とても野ざらしで用を足す気分にはなれませんでした。
取り合えず限界まで走ってみるか。
そう覚悟を決めた刹那に、私はあることを思い出します。
そういえば、財布にお守りを忍ばせていた気が……。
この期に及んで神頼みではなく、お守り代わりに携帯していた下痢止めがありました。
こいつは即効性があり水なしで飲めるタブレットで、元々お腹が弱い私が最終手段としてずっと持ち歩いていた物。
たしか「トメダイン」とか何とかだったハズ。
正直、こんなの本気で下痢になったら効くわけがない……そう思っていたので、本当にお守りくらいの存在感ですね。
かれこれ数年は携帯し続けていますが、実際に使うことになるとは思ってもいませんでした。
これは効果の有無を確かめる良い機会なのでは?
不安のあまりおかしなテンションになってしまい、ダメもとでゴクリと服用。
確かに水なしで飲めますが、食感は粉っぽいラムネ菓子、味はほんのり柑橘系でした。
さて、近場のトイレを目指して再出発からおよそ五分後、お腹がギュルギュルと鳴りはじめます。
こりゃもうアカン……
いよいよ茂みに直行かと覚悟を決めたのですが、不思議なことにそれ以降は一切症状が現れません。
この手の即効性下痢止め薬は腸の蠕動運動を緩やかにすることで、腹痛の緩和と排便を遅延させる効果があると聞いていましたが、試してみるもんですね。
結局、近場のトイレどころか途中で買い物をして帰宅する余裕さえ生まれ、排便があったのは実に翌日朝のことでした。
凄いぞトメダイン!
そう思ってパッケージを調べてみると、全然トメダインじゃないし、ストッパですらない。
しかも使用期限が2021年でとっくに切れています。
何故これを選んだのか少しも記憶にありませんが、皇漢堂製薬の下痢止め薬で「クニヒロ」という製品。
現在はパッケージがリニューアルされていて、価格は500円前後とトメダインやストッパよりも安価です。
さて、個人的に半信半疑だった即効性の下痢止め薬の効果が自分の体で実証されたことにより、お守りから常備薬への格上げが決定しました。
窮地を救ってくれた「クニヒロ」には感謝していますが、タブレットタイプは長期間携帯すると振動で粉末状になりがちなので、お次はトメダインのフィルムタイプを選ぶでしょう。
下痢止めはライド中以外にも使う可能性が高いので、財布に忍ばせやすい薄型で水なしで服用できるフィルムタイプの使い勝手が良いです。
前述した通り、私は元々お腹が弱い体質で原因の大半は乳糖不耐症。
乳製品をあまり摂らない日本人の6割以上がこれに該当し、年齢が上がるほど症状が出やすくなります。
ドライブ中やロングライド中の方が、道の駅で美味しそうにソフトクリームを食べているのをよく見掛けますが、人によっては腹痛の時限爆弾になってしまうのでほどほどに。
因みに、私はソフトクリームどころかカルボナーラを食べてもお腹を壊します。
原因はパスタソースに含まれる牛乳で、カフェオレやコーヒー牛乳ですら気軽に飲めません。
言い忘れましたが、自転車の携行品としてなら痛み止めとバンドエイドも常備しています。
自転車乗りなら落車に備えてこれらに加えて保険証を持ち歩いている方も多いでしょうね。
ロキソニンは捻挫等の痛み止めとしても効果がありますし、バンドエイドは落車時に擦り傷ができやすい膝・肘・掌を保護するのに打って付けです。
余談ですが、最近話題の「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」俗に言う人食いバクテリアの影響で傷の手当方法にちょっとした変化が。
画像のキズパワーパッドはモイストヒーリングと呼ばれる湿潤療法を基礎とした製品で、貼付前に消毒液の使用が推奨されていません。
皮膚の常在菌も殺菌してしまい傷の治癒が遅れてしまうことから傷口を水で洗い流すようにと説明されています。
ですが、人食いバクテリアに関するお医者様のアドバイスを聞く限り、傷口の消毒が必須だったりと判断に迷います。
人食いバクテリアは靴ずれなどの些細な傷からでも症状が進行するそうなので気が気じゃありませんが、昔のように消毒してからキズパワーパッドなどの絆創膏を貼り付けたほうが安心できるかも知れませんね。
聞くところによると、人食いバクテリアで治療を受けた方の多くが水虫持ちだったり、素足にサンダルやハーフパンツを愛用している方が多かったとか。
話がキツネやら人食いバクテリアやらに脱線しましたが、私と同じく腹の弱い自転車乗りは下痢止めを常備するのがおすすめ。
違和感を覚えたタイミングで即座に服用すれば、コンビニのトイレまで我慢し続けるようなシュチュエーションをかなり減らせます。