チューブレスに潜む危険…タイヤが外れた原因とビード落ちの予防策

チューブレス化&フックレスリムに潜む危険、タイヤが外れた原因とビード落ちの予防策イメージ01

少し前に『フルサス29erに700x40cサイズのグラベルタイヤを試してみよう!』といった内容の記事をアップしました。

MTBでもタイヤ次第でクロスバイク並みの走行感が手に入ることがわかりましたが、見た目の貧相さと試走中に遭遇したトラブルが理由で、最終的に『軽快に走れるけど推奨はしない』『MTBらしさが損なわれるので、タイヤのダイエットは程々に…』という結論に至ります。

見た目はアレだが超速い!フルサスMTBに40cのグラベルタイヤを試す
マウンテンバイクの街乗りやロングライドにオススメなグラベルタイヤですが、前回のSCHWALBE『G-One Speed』に続き、今回は無茶を承知でリム推奨幅の限界となる700cx40c版のWTB『Byway TCS』を試してみました。

記事中でも軽く触れていますが、試走中に大きな破裂音と共にタイヤがリムから外れるトラブルに見舞われ、ヒヤリとさせられる場面がありました。

試走は舗装路オンリーの計三回でトータル70kmに及びましたが、仮にこれが高速走行時や急カーブで起こっていたら…と考えると背筋が凍る思いです。

原因は、ビードを固定するカエシが備わっていない『フックレスリム』だったこと、タイヤを必要以上に高圧にしたこと、気温が急上昇してそれに拍車を掛けたこと、といったフックレスリムにありがちな内容でしたが、MTB用タイヤよりも柔らかいグラベルタイヤだったことも一因でしょうか。

さて、いつもなら『フックレスリムはやっぱり高圧にしたらダメだね、次回から注意しよう!』で済ませるところですが、詳しく調べてみるとちょっと風向きが怪しくなってきました。

この破裂音と共にリムからタイヤが外れてしまう現象を『チューブレスタイヤの暴発問題』と呼ぶそうで、どうやらフックレスリムに限った問題では無さそうです。

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チューブレス最大のデメリット?リムとタイヤの相性でタイヤが暴発

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上画像が事故直後の様子です。シーラントが血沫のように飛び散る痛々しい有様ですが、自宅から500m程度の場所で低速走行時に起きたのが不幸中の幸いですね。

一番の原因はフックレスリムでタイヤを高圧にし過ぎたことで、3.0barが上限なのに何を思ったのか4.0barにしております…おまけに季節外れのポカポカ陽気でタイヤ内の空気が膨張してしまい、路上で特大の破裂音が鳴り響きました。

前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。この現象はフックレスリムで起こりやすいのは確かですが一般的なフックリムでも起こり、チューブレスではよく報告される問題の一つだそうです。

親切にも『シムワークス』さんのHPで注意喚起がされていますが、端的に説明するとETRTOやISOで標準規格化されていない現行のチューブレスでは、リムとタイヤの相性問題が起こりやすく、俗に言う『タイヤの暴発』に繋がりやすくなるとのこと。

ライダーの安全の為に:タイヤの暴発を防ごう
近年ポピュラーなってきたチューブレスレディ、チューブレスコンバーチブルのタイヤですが、普及に従って「チューブレスタイヤの暴発問題」というものが私達を悩ませるようになりました。 チューブレスタイヤの暴発

破裂音と共にリムからタイヤが外れてしまう『タイヤの暴発』を予防するには

【1】空気圧をタイヤの推奨値以上にせず、チューブ用の数値を参考にしてはダメ!

【2】タイヤ幅はリムの内寸に即した物を選び、無理のあるサイズを使わない!

【3】リムのサイドウォール(Gハイト)が低いものは選ばない、フックレスリムは特に注意!

上記の三点が重要となり、フックリムの場合であってもチューブレスの規格化が進むまでの間は、自衛のために心に停めておきたい内容です。

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因みに、上画像が私が使用しているフックレスリムの詳細です。

件のテストライドでは、空気圧の上限が3.0barなのに4.0barにして1アウト!、内寸28mmのリムにタイヤ幅40cを履かせて2アウト!、フックレスリムのGハイトが5㎜ちょっとで3アウト!、こんな状態では走行中にタイヤが外れるのも必然ですね。

余談ですが、フックレスリムはタイヤの推奨値に関わらず3.0bar以上が危険域です。アホな私は『流石にもう少しくらいなら平気でしょ?』なんて勝手に思い込んでいましたが、今回の失敗で漸くこの数値に納得がいきました。

もう一つの懸念、低圧時のビード落ちについて

フルサスMTBに40cのグラベルタイヤ『WTB Byway TCS』を試すイメージ15

さて、『チューブレスタイヤの暴発問題』は高圧過ぎるタイヤの空気圧が一因になっていることがわかりましたが、実はタイヤが低圧過ぎても似たような問題が発生します。

こちらは俗に『ゲップ』と呼ぶそうで、チューブレスタイヤの低圧運用時にタイヤのビードが落ちたり、暴発と同じようにタイヤがリムから外れたりします。

とはいえ、MTBで主流になっているフックレスリムは低圧運用かつMTB用の硬いタイヤを使うことが前提になっていて、正しく使う分にはそれほど心配する必要はありません。

注意すべきは低圧状態でイレギュラーなタイヤを使う場合です。タイヤの暴発と同様にリム内寸に不釣り合いなタイヤを使うのはNGですし、それに加えてグラベルタイヤのような柔らかいタイヤを使う場合もリスクが上昇します。

経験上、リムから外したタイヤを壁などに立て掛けた際に、自立できずにヘタってしまうタイヤはフックレスリムに不向きですね、例えリム幅がタイヤに適合していてもフックレスリムに柔らかいグラベルタイヤは使わない方が良い、というのが私の率直な意見でしょうか。

因みに、フックリムの場合はどうなの?と聞かれると、勉強不足で答えに詰まります…フックがあるので多少はタイヤが外れづらくなるかも知れませんが、リム内側にビード落ちするリスクはフックレスリムと大差の無いイメージでしょうか。

やはりチューブか…フックレスリムのタイヤ外れ&ビート落ち対策

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大事に至らなかったとはいえ、一度でも怖い思いをすると途端に今までと同じように出来なくなるのが人間の性です。

フックレスリムのままタイヤの暴発やビード落ちの危険性を軽減するには、チューブドに先祖帰りするのが手っ取り早いのですが、一度チューブレスを体験した身としては、今更ブチルやラテックスのチューブには後戻りできません。

そこで登場するのが、上画像のTPUチューブです。

ファットバイク軽量化の一環としてREVOLOOPのTPUチューブを既に使用していますが、このチューブはとにかく軽量で足まわりが重量級のファットバイクやMTBでは特に恩恵が大きいです。

有名処はこの『REVOLOOP』『tubolito』の2メーカーとなり、今回はより軽量だったREVOLOOP製の29er用チューブを購入してみました。

インナーチューブを使うことで低圧時のビード落ちが防止できますし、柔軟なグラベルタイヤも履けるようになります。

過信は禁物とはいえフックレスリムでも5.0~6.0bar程度の空気圧に耐えられるようになるそうで、タイヤの暴発に対して余裕を持たせた運用が可能になるのも利点ですね。

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29×1.6-2.4サイズとはいえ、画像左のREVOLOOP製は39gと恐ろしく軽量です。画像右は同サイズのtubolito製『S-Tubo』で、以前に予備チューブ用に購入していた物もついでに計量してみました。

因みに、tubolito製には上画像の携帯専用チューブの他に、バルブ部分を分離できないノーマルタイプもあり、こちらは同サイズでも85gとREVOLOOP製の倍近い重量でした。

チューブレス化最大のメリットはリム打ちパンクがゼロできることですが、重量面だけに注目すると、実はTPUチューブの方が有利だったりします。

29×2.0サイズのタイヤをチューブレス化する場合、注入するシーラントはケチったとしても60mlは必要になりますし、それにチューブレスバルブの重量も加わります。

対してTPUチューブはトータルで39gですから、タイヤの空気圧管理さえしっかりできれば、チューブレスの代用として遜色ない実力を発揮してくれるかも知れません。

まとめ

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チューブレス化&フックレスリムで起こりやすい『タイヤの暴発』や『ビード落ち』について話題にしてみましたが、私見も多いのでシムワークスさんの注意喚起に目を通すのが一番ですね。

本当に有難い情報が含まれていて、特にGハイトの数値やリム内寸とタイヤ幅の対応表が参考になりました。

結局、走行中にタイヤが外れてしまう不安感が拭えず、信頼できるメーカーのフックリムへの買い替えも視野に入りますが、心理的なほとぼりが冷めるまではTPUチューブで凌ぐつもりです。

例えチューブドでも、フックレスリムで3.0bar以上にするつもりはありませんが、トレッド面のピンホールパンクで気密が甘くなっていた『Schwalbe G-One Speed』を久々に使うことができました。

リニューアル前はMTB用のタイヤだったとはいえ、現行のG-Oneはグラベルタイヤですから、チューブドで運用した方が遥かに安心感がありますね。お気に入りのタイヤが復活し、怪我の功名といった感じでしょうか。

因みに、チューブレスとTPUチューブを同一車種&同一タイヤで乗り比べたのは今回が初めてですが、高圧時に限っていえばチューブレス時とはタイヤの反響音くらいしか違いを感じませんね、以前に海外評で目にした通りで、代替品としてなかなか優秀です。

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