最近はフルサス29erやミニベロの記事ばかりアップしていますが、私は元々ファットバイク好きのファットバイク乗りです。
ファットバイクに乗り始めてから数年が経ち、ファットバイクの独壇場ともいえる雪道は散々乗り回したものの、未だに砂浜だけはお遊び程度にしか走った経験がありません。
いつかは砂浜だけでなく延々と続く波打ち際を走れれば気持ち良いだろうなぁ~と夢想していましたが、意外に早くその機会が巡って来そうです。
春先にフルサス29erで近場の海辺に迷い込み、勢いだけで突き進んだことがあったのですが、グラベルタイヤのフルサス29erでもこれだけ走れるなら、ファットバイクで砂浜や波打ち際をライドコースにするのも夢じゃないかも…と手応えを感じたのが切欠ですね。
流石に夏の日差しに焼かれるのは嫌だったので、しばらくは行動に移すことを躊躇っていましたが、私の住む地域はパチリとスイッチを切ったように夏の暑さがなりを潜め、お盆前からすっかり秋の装いです。
そろそろ頃合いかな?と背中を押される状況の中、砂浜という道なき道を進むことに多少の不安があるため、念のため予定しているエントリー地点の状態を軽く下見してみることにしました。
予定しているコースの一端は、先ほど触れたフルサス29erで迷い込んだ近場の浜辺ですが、ゴール地点ないしスタート地点となるもう一端は、そこから海岸線に沿って5kmほど北上した地点にあります。
今回は下見なので舗装された一般道からアプローチしてみたものの、画像の地点に至るまでにはダートジャンプコースみたいな凸凹の砂利道が続き、貧弱なグラベルタイヤでは到着する前にパンクしてしまうのでは…とビクビクしっぱなしでした。
以前に迷い込んだ道は、釣り客が車で押し固めた砂地だったため何とか走れましたが、流石に画像のような緩い砂地ではグラベルタイヤの限界を感じ始め、押し歩きする頻度がグッと高くなります。
シューズを砂まみれにしながら波打ち際近くまで何とか辿り着くと、一部コンクリートで整地された場所があり、釣りに興じる家族連れの方がチラホラ見受けられました。
良く知られていることですが、釣りのメッカとなっている地区を走る際は、放置された仕掛けを踏まないように目を光らせる必要があります。
釣り針がタイヤに刺さると高確率でパンクしますし、釣り糸がリアメカ絡んで破損する場合もあります。こういった場所は打ち上げられたガラス瓶が割れたまま放置されていることも多く、本当に油断なりません。
コースの一端となる南側に目を向けると、おびただしい数の漂着物が視界に飛び込んできます。
画像は望遠で撮影しているので、圧縮効果で輪を掛けて酷くみえますが、定期的に整備されている海水浴場ではないので、まあ何処もこんな感じなのかも知れませんね。
実際は漂着物が少なく砂が締った波打ち際近くを走ることになるので、それほど気にならないと思いますが、釣り針・ガラス・漂着物と海沿いのコースはトラブルの原因となる要素が山盛りなので、出来るだけチューブレス化したタイヤを使いたいところでしょうか。
因みに、画像の手前側から奥側までの距離は前述した通り5km程ですね、望遠レンズ越しだと妙に近くに感じます。
一通り下見を終えて帰途につきましたが、砂浜を走ったタイヤは真っ白になり、砂埃の落ちたトレッド面には黒いラインができていました。
本命のファットバイクではなく街乗り仕様にしたフルサス29erだったので、走りづらい上に終始ヒヤヒヤものでしたが、とりあえずコースを見渡した限り、『風と波のコンディションさえ良ければ走れるかも…』という結論ですね。
経験上、低圧にしたセミファットタイヤの走破性 ≒ 低圧にしていない4.0インチタイヤの走破性なので、フルサス29erに3.0インチタイヤで挑むのもアリかな?
私のファットバイクはチューブレス化に未対応につき、パンク対策を優先するならフルサス29erにチューブレス化した3.0インチタイヤという選択肢も悪く無さそうです。
余談ですが、砂浜を得意とするタイヤにはTERAVAIL/テラベイルの『CORONADO』やVEEタイヤの『APACHE FTYTY SLICK』があります。
パドルタイヤ風のノブが備わったCORONADOの優位性は何となく理解できますが、丸坊主のスリックタイヤである後者が砂浜を得意としているのは本当に不思議に感じますね。
トラクションが極端にかかりづらい砂地では、ノブ高やノブ形状よりもタイヤボリュームによる浮力の方が重要なのかも知れません。
走行感は似ていても、砂浜は雪道と違ってスタックはしてもスリップはしませんから。