安価だけど不安も…ファットバイクに中華製スリックタイヤの誘惑

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かれこれ十年近くファットバイクに乗っていますが、ようやく夏場の楽しみ方が見えてきました。

走破性を堪能するならトレイルや砂浜を攻めるのが定番なものの、流石に暑さが体に堪えます。

私がファットバイクの新たな活路として見出したのは、俗に言う「夜ポタ」

夕方から宵の口までが特にお気に入りで、夏の暑さや強い日差しを避けつつマジックアワーも楽しめてしまう、極上の時間帯だったりします。

実のところ、夜間に走るだけならファットバイクに拘る必要はないのですが、走破性に全振りした自転車なだけに走行中の安心感が段違い。

ファットバイクはフルリジッドでも前後に極太タイヤによる疑似サスペンションを備えていますから、路面状況を把握しずらい「夜ポタ」でも、過度に気を遣わずクルーズ気分で走行可能。

夜間はライトを点灯していても視認が遅れた段差やアスファルトの凹凸で思わぬダメージを喰らいがちですからね。

さて、ファットバイクでの夜ポタがすっかり習慣化している私ですが、久々にカスタマイズ欲が出て来ました。

ファットバイクでの夜間走行は快適なものの、やはり街乗り用にはそれ相応のタイヤが欲しくなります。

私の愛車こと「サルサ ベアグリース」は27.5インチホイールが標準のファットバイク、もちろん電動ではなく昔ながらの人力タイプ。

残念ながら、この27.5インチホイールには舗装路向きのタイヤが存在しておらず、唯一の希望であるシュワルベ「JOHNNY WATTS」は重量1600g超と激重なのが難点。

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う~ん、結局これを使うしかないのか……

白羽の矢が立ったのは、予備用としてストックしている26インチ用ホイール。

こちらはSURLY アイスクリームトラック用の純正品で、数年前に最強のスノータイヤこと「BUD&LOU」でウインターライドを楽しんで以来、全く出番がありません。

幸い、26インチホイールには舗装路向きなスリックタイヤが幾つか存在していて、私も過去にSURLYの名作スリックタイヤ「black floyd/ブラックフロイド」を愛用していたことがあります。

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トップ画像のタイヤがそれで、初代ファットバイクでは随分と楽しい思いをさせて貰いました。

サイズは26×3.8で重量が約1050g、クリンチャーオンリーでしたが鈍重なファットバイクがちょっとしたクロスバイクに化けてくれる。

そんな魅力的なタイヤでしたね。

残念ながら既に生産は終了していて、2020年頃に一瞬だけ復活生産されただけ。

因みに、オークション等でたまに見掛けますが、自転車のタイヤは適切に保管しても生産から5年を境に劣化が始まるため、たとえ状態が良さそうに見えても手を出さない方が無難です。

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現時点で生産終了したblack floydの後釜に座っているのが、VEEの「Speedster/スピードスター」

こちらもファットバイク界隈では名の知られた製品で、最近では20インチの電動ファットバイク用としても需要が高まっています。

サイズは26×3.5で重量は1150g、チューブレス対応になってから若干重くなったものの舗装路上での転がりの良さは相変わらず。

ワイヤービード版も存在していて、こちらは重量1230gで価格が少しだけ控え目。

black floydなき今、スリックタイヤを選ぶならスピードスターで間違いないのですが、VEEの公式HPを見る限り、どうにも雲行きが怪しいです。

まだ生産は終了していませんし国内のECサイトでも普通に入手可能ですが、電動ファットバイク需要の影響からか、イーバイク用タイヤに統合されてしまいそうな気配。

イーバイク用タイヤには強度が求められるため、統合により今までのような軽量さが失われてしまう可能性も。

実際、VEEの公式ページからは既に旧ファットバイク用が消えていて、イーバイク用の激重タイヤのみが掲載されていました。

この先、人力用の26インチスリックタイヤは先細りが予想されるため、気になる方は今のうちに在庫を確保しておいた方が良いかも知れません。

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ぶっちゃけ、ノブ無しのスリックタイヤに拘らないなら、シュワルベの「Jumbo Jim/ジャンボジム」が最適解という見方も。

転がりの良さに大変定評のあるタイヤで、サイズが26×4.0なら重量は1050gとファットバイク用タイヤでは最軽量クラスです。

ファットバイク歴のそこそこ長い私ですが、不思議とこのジャンボジムは未体験のまま。

初代ファットバイクを納車して以来、ずっと気になっていたタイヤではあるものの、ご覧の通りノブが低い上に間隔もスカスカ。

この構造が転がりの良さに繋がっているのは理解できるのですが、ノブが減ると途端に外観がみすぼらしくなってしまうのが気になって、未だに手を出せずにいます。

また、オンロード向きなファットバイク用タイヤでは比較的入手しやすい反面、国内価格が暴利なことも食指が動かない理由のひとつでしょうか。

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そして、ポチるべきか現在大いに悩んでいるのがこのタイヤ。

嫌でも不安になってしまう、中華メーカーのスリックタイヤです。

正直、外観はお気に入りだった「black floyd」に似ているので好印象、サイズは26×4.0で重量は1168g、おまけに価格は一本5000円程度と群を抜く激安っぷり。

気になって調べてみると、リリースしているのは中国の「SHANDONG JILUER TYRE」というタイヤメーカー。

SHANDONGは山東省だそうで会社はここが拠点、ブランド名のJILUERはジルエルないしジルーアと発音する模様。

アリエクなどのECサイトで「世界最安クラス」「超軽量爆安タイヤ」として販売されているタイヤメーカーで、SNSやYouTubeなどで話題となっています。

公式HPではこのスリックタイヤが紹介されていないため正式名称は不明ですが、20インチ電動ファット用も含めて「J-1640」という型番が正解かも知れません。

夜ポタ用、しかも出番の少ない26インチホイールにならこのタイヤで十分では?

そういった誘惑に駆られますが、アリエクでの評価は見事なバスタブ曲線。

タイヤの精度がイマイチらしく、ハズレを引くとタイヤそのものに結構な振れが出るみたい。

また、購入者の一人からセットアップ時にタイヤがリムから外れてしまったため空気圧上限の2BARは避けた方が良いといった旨の報告も。

これに関しては利用者がフックレスリムを使っていた可能性もあるので安易な判断はできませんが、気になるのはこのタイヤがチューブレスではなくクリンチャー専用という点。

それで外れやすいのなら、ビードとリムの嵌合に癖がある可能性が高く、セットアップ時にはビードラインをしっかり確認する必要がありそうです。

電動ファットバイクに使用すると、バッテリー航続距離が少なくとも10%向上するという評価もあるため、スリックタイヤとしての仕事はしっかりとしてくれそうですが、このタイヤに手を出すにはそれなりの覚悟が必要ですね。

余談ですが、国内でこのタイヤをファットバイクに使っている方をひとりだけ確認できました。

電動ファットバイクのライトユーザー思いきや、SURLYの82mm幅リム「ROLLING DARRYL」に装着しているガチ勢で、その後の経過が知りたくなります。

画像を見る限り目立った不具合は無かったので、博打覚悟で手を出すべきか……

悩む日々はしばらく続きそうです。

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