軽量で堅牢!細マッチョなワイヤーロック『バイスガードエア』の感想

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自転車趣味にハマった経験のある方なら共感してくれそうですが、最初の自転車にはやたらとゴツい鍵をコーディネートしがち。

大抵は時間と共に過剰な危機感は薄れ、最終的にライドスタイルに見合った使い勝手の良い鍵に落ち着きますが、自転車を盗難から守る鍵において、軽量さと堅牢さの両立は永遠のテーマかも知れません。

私の場合、最初に選んだのが多関節式のブレードロックで、重量が600g以上もあるシロモノ。

その後、110cm長の鍵式チェーンロックからダイヤル式カラビナワイヤーロックへと徐々に合理化され、現在はABUS/アブスの鍵式チェーンロック「ABUS 1500」がマストになっています。

このABUS1500は、防犯レベルがワイヤーロック以上U字ロック未満という立ち位置なものの、チェーン長60cmで重量230gと携帯性と堅牢さのバランスが良く、チェーンゆえにコンパクトに収納できるのも魅力。

本気で盗難から守るなら、重量が1kg以上もある鍵を複数使ったり、GPSやアラーム付きのセンサー類を併用するのが賢明ですが、どうしても使い勝手の良し悪しが先に立ちます。

個人的に重量300g以下でABUS1500を総合的に上回るチェーンロックやワイヤーロックなんて、そうそう無いだろうと思っていましたが、いつの間にかコイツを上回りそうな製品が登場していました。

レビューの評判も良く応用力も高かったので早速購入してみましたが、今回は軽量さ・柔軟さ・堅牢さを兼ね備えたポータブルワイヤーロック、ミツバサンコーワの「バイスガードエア」を話題にしてみます。

総合力なら最強?ミツバサンコーワ「バイスガードエア」の詳細&感想

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さて、幾つかのラインナップの中から今回は長さ900mmで南京錠がセットになった「バイスガードエア コンボ 900 BS-006」を選びました。

価格は4000円弱と少しお高めですが、購入を躊躇するほどではありません。

南京錠がセットになったコンボタイプの他にベルト状のワイヤー単体でも販売されていて、長さは350mm/900mm/1500mmの三種類。

ホイールを施錠しない使い方ならば60~70cmで十分に地球ロックができるので、購入した900mmは少し蛇足気味でしょうか。

ロードバイク等でホイールもまとめて施錠したいなら1500mm、逆にサブの鍵としてホイールや小物をピンポイントで施錠したいなら、必要最低限の350mmがオススメですね。

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因みに、ベルト部分は日本製ですが、南京錠は中国製でした。

ミツバサンコーワ公式HPによると、バイクや自転車などの二輪車に対応したポータブルロックだそうで、南京錠を含まないベルト単体なら、350mmで30g、1500mmで90gと驚異的な軽さです。

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試しに計量してみると、900mmベルトは56g、南京錠は鍵を含めて99gと、カタログスペックよりも軽く、三つ足しても200gに届きません。

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実際に使用する際は、ベルトと南京錠の二つを車体に備え付けることになり、携行時の総重量は133g。

重量だけなら、現在愛用しているABUS1500の約半分となり、コイル式ワイヤーロックとも良い勝負ができそう。

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南京錠は車体に傷が付きづらいカバータイプ、アルミボディが採用され良い意味で重量感に乏しい作りです。

鍵穴には防水仕様のカバーが備わっていて、雨天時の駐輪でも安心。一応、長期間の屋外駐輪にも対応しているそうですが、南京錠が劣化しやすいとのこと。

開錠用の鍵は四本も付属していて、持ち歩き用・予備用・保管用の全て賄えるのが嬉しい。

南京錠の寸法は48mm X 70mm X 27mmで、この部分には軽量化やコンパクト化の余地が残っています。

ABUSからは、35mm X 65mm X 19mmと一回り小さいサイズでほぼ同じ仕様の製品がリリースされているので、より携帯性を高めたいなら、ベルト単体購入とABUS南京錠の組み合わせもアリかな。

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さて、バイスガードエア最大のウリがこのベルト部分です。

前述の通り大変軽量なのはもちろんですが、二本のステンレスワイヤーと特殊防刃繊維で構成されたベルトは、驚くほど柔軟で画像のように結んでしまうことも可能。

ベルト長は900mm、幅は30mm、厚さは2.5mmほどで、質感はファッション用のベルトに近くステンレスワイヤーの存在を感じさせないくらいのしなやかさ。

過去に海外メーカーから、ベルト風にウエストに巻いて携帯できるワイヤーロックがリリースされていましたが、ベルトという意味ならこちらの方が遥かにそれらしいですね。

南京錠のシャックルを通すハトメ穴の内径はΦ9mm、穴の位置はベルトのキワから10mmくらいなので、シャックルの内寸が10mm以上あれば、どんな南京錠にも対応してくれます。

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また、ステンレスワイヤー入りにも関わらず折り曲げにも強く、四つ折りにして縛れば厚さ15mm以下に収まってくれるため、ちょっとした工夫でツールケースへの収納も視野に入ります。

気になる耐久性ですが、このベルトは一種類の工具では切断しづらい構成になっていて、特殊防刃繊維はニッパーやボルトクリッパーから、ステンレスワイヤーはカッターやハサミ類からといった風に、それぞれの得意分野で切断から守ってくれる仕組み。

あくまでも私の印象ですが、切断への耐性は一般的なワイヤーロックよりも確実に上、堅牢さは前述のABUS1500と同程度でしょうか、でも小~中型のボルトクリッパーにはバイスガードエアの方がやや有利かな?

流石にプロに狙われたらひとたまりもありませんが、それはその他大多数の鍵も同じ話、日常的に使うなら必要最低限の堅牢さを備えつつ、軽量な物の方が良いに決まっています。

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一通りバイスガードエアをチェックしてみましたが、ベルト部分が柔軟なので体や車体にぐるぐると括りつけたり、本物のベルトに縛ってぶら下げて携帯したりと、実に応用が利きます。

南京錠はパンツのベルトループや車体のホースやケーブルにぶら下げできますし、二本のベルトを一つの南京錠で施錠するといった使い方も。

他にも南京錠のシャックルにスポークやディスクローターを通してしまうといった、盗る側からすると嫌がらせような施錠もでき、使う人次第で色々と面白くなりそうなワイヤーロックです。

まとめ

試しにバイスガードエアを購入してみましたが、やはりトータル150gの軽量さと、紐のように結べてしまう柔軟さの二つが光ります。

正直、堅牢さは400g前後のチェーンロックと大差ありませんが、バイスガードエアの魅力は使い勝手の良さを含む総合力の高さに尽きるでしょうか。

前述した通り、南京錠をお好みで選べる利点もあり、コミネのアラームロック「 LK-120」と組合わせれば、防犯性の底上げにも期待できそうです。

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最後にオマケとして紹介しておきますが、バイスガードエアと似たコンセプトのNIKKO/ニッコー「コンポジットマテリアルチェーンロック DR-180」という製品も存在しています。

見た目はまんま自転車用の荷紐ですが、外側の被膜は特殊機能繊維、内側はΦ4.8mmのチェーンというちょっとイラズラっぽい構成。

こちらは1800mm長で重量120gとバイスガードエア以上に軽量で収納性にも優れますが、切断耐性は少し劣ります。

聞くところによると、被膜付きのチェーン部分がキャンプ用のタープやシェルターのロープとしても流用できるそうで、バイクパッキング好きに重宝されるかも。

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