早いもので、バラ完グラベルロードを増車してから数ヶ月が経ちました。
カスタマイズも一段落し、体にもすっかり馴染んでいますが、近頃になってちょっと気になる点も。
これは、汗ばむ季節になって気付いたことですが、オンロード車のブレーキレバーはオフロード車のブレーキレバーよりも滑りやすい気がするのです。
オフロード車のブレーキレバーと比べて、オンロード車のデュアルコントロールレバーは一回り以上も太く、指先の掛かりが浅くなりがち。
また、レバーの向きもすっぽ抜けやすい縦方向な上にレバー表面もツルツルの光沢加工になっていたりと、夏場の手汗とはミスマッチな部分もチラホラ。
おまけに夏場は日焼け止めのお世話にもなっているので、いつの間にか指先までベトついたりヌルついていたりと、輪をかけて滑りやすいのが実情でしょうか。
フィンガーレスグローブでも指先の手汗はそこそこ軽減できますし、走行中の風で手汗も短時間で散らせますが、どうしても指先がレバーに引っ掛かる感覚に乏しく、不安と共に不快感のようなものも伴います。
最終手段として、夏用のフルフィンガーグローブを頼ることも考えていますが、その前にダメ元で一工夫してみることに。
夏場は少しでも軽装でライドしたい……そんな悪あがきになってしまいますが、今回は市販の「滑り止めシール」でブレーキレバーの手汗対策をしてみます。
手汗対策!ブレーキレバーの滑り止めに「Griiip!/グリープ」を試す
画像の通り、私のグラベルロードのデュアルコントロールレバーはシマノでもスラムでもカンパでもありません。
昨今、第4のコンポメーカーになるのでは?と囁かれているSENSAH /センサー製です。
シマノ互換、スラム互換の製品がラインナップされコスパもピカイチですが、マイナーゆえの悩みも。
実は、デュアルコントロールレバーの滑り止めと保護を兼ねた製品には「OTION/オーション」という有名処があり、こちらがほぼ唯一の製品。
画像左上のように、レバーの側面と前面を覆うように貼り付け、滑り止めとしてだけでなくガリガリとダメージを受けがちなレバーを傷から守る役割も果たしてくれます。
ロード用では画像左から順に、シマノ対応、スラム対応、カンパ対応の三種類がラインナップされ、シマノ対応はさらにメカニカル用、Di2用、9100用に細分化されています。
当然のことながら、マイナーなセンサー製には対応しておらず、流用するなら形状がシンプルなスラム用かカンパ用のOTIONを選ぶことになりそう。
今回はあえて購入しませんでしたが、なかなか評判が良いので機会があれば試してみたいところ。
因みに、保護シールにプリントされている「OTION」のロゴが少し煩いですが、レビューによると使っているうちに消えてしまうとのことです。
そして、今回購入したのがこちらの「Griiip!/グリープ」という製品。
他に「GRIPLUS/グリップラス」とうい類似品もありましたが、グリープには「水に強い!」とハッキリと明記されていたので、こちらを選ぶことに。
あらかじめカット済みのタイプと、任意に加工できるフリーカットの二種類があり、今回は扱いやすいカット済みを購入。
カット済みもフリーカットもシートの大きさははがきサイズ、価格は¥1500弱と少しお高め。
シールの厚さは1mm以下、ノリ残りせず貼り直しや加工が容易、水に強く濡れても滑りづらい、裏面の説明によると長所はこんな感じになるでしょうか。
また、シールの表面には薄く透明な保護フィルムが貼られているので、シールを必要な場所に貼り付けた後は、仕上げとして同梱の「シール剥がし用シール」で透明フィルム剥がしてあげる必要があります。
表面がツルツルした物質とは相性が良いので特に心配はありませんが、やはりシールなので貼り付ける前には最低限の脱脂が必要。
私はイソプロピルアルコールを使いましたが、中性洗剤でレバー部分を下洗いするのがお手軽でしょうか。
手間の掛るフリーカットタイプを選ばなかったので、仕上がりはどうしても雑になりますね、上端部にある2枚は蛇足な気もしますが、ブラケットポジションで触れそうなので念のためカバー。
センサーのレバーは最大幅が約20mmですが、同梱のシールは20mm幅と10幅が大半で、どれもサイズ的に中途半端な印象です。
10mmでは足りず20mmでは過剰なので、15mm幅で縦長なシールの必要性を感じました。
右レバーも同様に貼り付けて、作業は短時間で終了。
しっかりと貼れるのに貼り直しが容易で、終始作業はスムーズでした。
曲面への追随性もあり、初めてでもまず失敗しないと思います。
このグリープはシール表面が特殊な多孔質になっていて、滑りの原因となる水の膜には特に効果を発揮する構造になっているとのこと。
試しに手をひたひたに濡らしてレバーを握ってみましたが、未加工の部分とはフィット感に明らかな違いがあり、指先がズルリと滑ってしまうような危うい感覚は、殆どありませんでした。
流石に完全乾燥時には及びませんが、これなら手汗まみれでもゲリラ豪雨でも、躊躇なくブレーキレバーが握れそうです。
まとめ
試しに購入してみた滑り止めシール「Griiip!/グリープ」でしたが、これならフリーカット版を買っても良さそう。
耐久性に関してはまだ未知数ですが、蒸し暑いサマーシーズンさえ越えられれば、それで十分です。
余談ですが、フルフィンガーグローブで手っ取り早く対策したい方は、選択肢が少ない夏用サイクルグローブよりも、夏用トレイルグローブ・夏用ランニンググローブ・UVカットグローブ、このあたりを流用するのがオススメ。
これらは、手のひら側のクッション性が劣るかわりに通気性と速乾性に優れるので、真夏の暑さでも着用が苦にならない製品も多いです。